男水！

第34話☆☆☆☆☆☆☆ ページ38

結太「でもここのところ本当
凄いですよね、秀平先輩」

秀平「優勝目指すって決めたから。
それに、泳ぎで見せるしかないからさ。
俺の水泳を…」

平「お疲れ様でーす！」

秀平「お疲れ。」

平「礼央、お疲れ。」

礼央「お疲れ。」

高浦や一虎「うっすー！
おつかれー！」

大樹「ちょっとイイか？」

平「礼央、話しかけられてるよ。」

大樹「時間は取らせない。
少しだけ話を…」

礼央「話すことなんてない。」

晴美「ちょっと、なによ、今のアレ！」

原田「なんか、緊張感やばかったっすね。」

結太「まじ感じ悪いですね。」

平「ごめんね、うちの礼央ちゃんが。」

原田「あれ？
気分転換にどっか寄って行ってきます？
腹減ったし！」

晴美「まぁ、それもありかもね！」

平「それ、俺らも行っていいやつ？」

大樹「ごめん、俺らパス。
秀いくぞ。」

秀平「お、おう。」

森「ちょっと、いつまで入ってるんですか！
お湯だって、タダじゃないんですよ！」

・

・

秀平「どうしたの？」

大樹「どっかでずっと思ってた。
少しでも早くなれば、その泳ぎみてもらえてれば、礼央にも伝わるって…
けどそれだけじゃダメなんだ。逃げてばっかじゃ…」

秀平「だね。
ちゃんとぶつかんなきゃ…水泳とも、礼央とも。
行こう！」


・

・

秀平「礼央、礼央！
ちょっと待って！」

大樹「ちょっとだけいいか？」

礼央「邪魔。」

大樹「俺の話聞いてくれ。」

礼央「わざわざ文句を言いに来たのか？」

秀平「違う、そうじゃなくて俺たち…」

大樹「悪かった！
悪かったと思ってる、あの日のこと…俺があやふやな態度を取って秀と礼央をバラバラにした。」

秀平「大樹のせいじゃない。
それは俺が弱くて…」

大樹「その事だけじゃない！
俺は、礼央の気持ちを蔑ろにした。」

礼央「お前達と一緒に泳いでられるって…
あの日までずっと思ってた。
秀、そう言ってたよな！3人で龍峰に行って強くなって優勝しようって！
それなのにお前は…」

大樹「それは…
推薦取れなかったら公立に行けって親御さんに…」

秀平「それは違う！
俺は逃げたんだ。龍峰で水泳やれるはずがないって…俺は礼央や大樹とは違うって…
勝手にそう線引きしてた。それに大樹を巻き込んで…」

礼央「お前らいっつもそうだよな。
お前には才能があるくせに、簡単に諦めて、ずっとお前に勝ちたくて、死ぬ気で頑張ってきた俺の本気はどうなっちまうんだよ！！！」

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高浦　一郎

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