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「ねぇ、A」
『何でしょうか?』
明らかな作り笑いで応える彼女に少し苛立った。細い腕を引っ張り腕の中に閉じ込める。
『何するんですか』
「うん、こっちの方が私は好きかな」
『はいはい勝手に云って置いて下さい』
「うん」
如何やら彼女は先程の言葉に隠された意味を悟った様だった。
私が好きかな、何て云ったのは其方のままで居ろと言う意味だった。
「利口な子は好きだよ」
無視をされてしまった。
如何やら書類に集中してしまった様だ。
じっと彼女の行動を見る。
髪を耳にかけたり、少し悩んではまた書き始め、兎に角もう閉じ込めたい位可愛らしかった。
最初彼女を見た時は何にも思わなかった。
強いて言っても、この子を抜き取ったら中也に嫌がらせが出来そうだ位にしか。
観察して行くうちに、恋愛的な意味で自分のモノにしたかった。
取り敢えずは部下として自分のモノに成った訳だから、幹部命令で色々とさせ、既成事実を作ったり、弱みを握ったりして感覚を狂わして行こうと思った。
こんなに執着したのは初めてだ。
『あー、書類仕事終わった!』
「そうかい、じゃあ今日は呑みに行こうか」
『幹部の奢りなら!』
「仕方ないなぁ……お出で」
手を差し伸べるとするりと違和感無く手を握った。
最初は手を握るのも躊躇して居たのにこんなにも感覚が狂っている。
計画が進み、無邪気に笑う彼女に暴露ない様に一人ニヤリと笑った。
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ニャー吉 - 面白かったです!!更新頑張ってください!! (2017年5月4日 23時) (レス) id: 274ae07ce4 (このIDを非表示/違反報告)
雲霧カフカ(プロフ) - 海月さん» あっ、すみません!オリジナルフラグ外しました!ご注意、有難う御座います!! (2017年1月5日 19時) (レス) id: 1f6bce72e1 (このIDを非表示/違反報告)
海月 - こんにちは。「オリジナルフラグ」が外れていませんよ。二次創作ですので、住み分けにご協力お願いいたします。 (2017年1月5日 15時) (レス) id: f08cf5272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:文ストLove | 作者ホームページ:
作成日時:2017年1月4日 0時