努力家なprincessちゃんの物語 (ページ7)

今日:1 hit、昨日:6 hit、合計:29,194 hit

princess 8 ページ7

岩橋side

高「うん…。俺だって玄樹くんのこと信頼してるし…大好きだもん。」

この夏に決めたこと。パニック障害を乗り越えたい。

そのことをジャニーさんに相談するとすぐにそうしてもいいって言っていただけた。

だけどメンバーに言わずに決めてしまった。言いにくくて、心配や迷惑をかけたくなくてギリギリになってからの報告。りんや海人が怒るのも無理ない。

りんに限ってはご飯の途中だったのに部屋を出て行ってしまった。

でも今回のでわかったんだ。僕がみんなを信頼していて大好きなようにみんなもこんな僕を好きでいてくれてる。

岩「…スタッフさんに帰りますって伝えてもらっててもいい？僕りんのとこ行ってくる。」

海人にみんなに謝ってから僕はりんのところに向かうことにした。

きっとりんは何も知らない土地だとホテルに戻るはずだから。

コンコンッ

岩「りん…？僕。玄樹。」

ガチャ

あ「なに…。」

岩「…ごめん。ごめんね。」

あ「別に。」

岩「部屋…入っていい？」

あ「…うん。」

りんは部屋に入るとベッドに腰掛けた。

岩「あの。」

あ「寂しい。」

岩「…え？」

あ「寂しいの。玄樹いっつも1人で決めちゃうから。…私に1人じゃないって教えてくれた玄樹が1人になっちゃう。私は玄樹のこと頼ってるのに、玄樹は全然頼ってくれない。」

岩「そんなこと…」

あ「あるの！！！いっつもそう！歳下だし女だし弱虫だし頼れないのはわかってる！だけど…。こんな大事なこと、辛いことも私には話せないの？！」

りんがこんなにも感情を表に出すのは滅多にない。それが故に真剣なんだってことが伝わった。

岩「ごめん。たしかに僕、みんなに頼ろうって思ってないかもしれない。でもそれは頼りないからなんかじゃない。むしろみんな以上に頼れる存在なんていないよ。」

あ「じゃあ…なんで…。」

岩「そんなしっかりしてるメンバーに余計な迷惑かけたくなかった。みんなは迷惑じゃないってきっと言うと思ったから。」

あ「玄樹…。」

岩「相談すればきっとみんな真剣に考えてくれる。でももうデビューしたんだ。みんなに頼るんじゃなくて自分で決めようって思った。でもごめんね、間違ってた。デビューしたからこそ。みんなに話すべきだった。」