恋涙 (ページ10)

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浜崎みゅうside

ある日私は久しぶりに母親に暴力をふるわれた。

次の日学校に行くと玄樹と勇太はすぐに気づいたと言っていた。

「みゅうっ。…っ！！とりあえず、保健室行こう。手当てしなきゃあとがのこっちゃうよ。」

私は中学校のころほとんど学校で話したことはなく、ただひたすら2人に連れられて保健室に行った。

先生はなにかを察してくれたのか傷の手当てをすると保健室を少し出るといって3人になった。

「みゅう…。やっぱりこのままじゃダメだよ。みゅうが壊れちゃう。」

「俺らがいるから、大丈夫だから、一緒に相談しに行こう？」

そう言われてもなかなか頷けなかった。

だってあの人がいなければ私はどうなる？

「みゅう、大丈夫だから。絶対俺らは離さないから。これ以上頑張らなくていいんだよ…？」

「1人で抱え込まないでよっ。俺らを頼って？俺の母さんだって、玄樹のお母さんだってずっと心配してる。」

「…っ。ゃ…だ…。」

「なにが嫌…？」

「ひとり…っ、いやだ…っ」

それだけ言うと私は泣きじゃくった。ただつらくて寂しくて怖くて。

「うんっ…、大丈夫、大丈夫だよ。みゅうよく頑張ったね？怖かったね？」

「みゅうは頑張りすぎだよ？もういいよ？大丈夫だから。」

2人は大丈夫、大丈夫って何度も何度も言って私を抱きしめてくれた。

それだけで私は助けられたし支えられた。

私たちだけではどうにもできない問題。

だから、児童相談所に自ら行った。

児童相談所の人が家に来たときも2人とそして玄樹のお母さんもいた。

心配してずっと待っていてくれたんだそうだ。

それからお母さんは入院になった。

重度のアルコール中毒、さらに精神疾患もわずらってしまっていたためだった。

私は最初施設に引き取られる予定だった。だけど私がどうしても行きたくないと拒んだ。その時助けてくれたのが玄樹のお母さんだった。

そして中学は玄樹の家で生活をして、高校に上がってから家で1人暮らしをはじめた。