恋涙 (ページ8)

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久しぶりに神と2人での帰り道だった。

いつも4人やからなんか家に帰っても物足りなくて少し散歩でもしようと家を出た。

玄樹とみゅうは帰ってるんかなとか思いながら2人の家の方向に足が向いた。

「あ、」

ちょうどみゅうが家から出てきたところやった。

いつもやったらふざけたり驚かしたりしてやろって思うんやけど今日はいつもと様子が違った。

たしか今日は入院してたお母さんの迎えに行ったはずやから、なんかあったんやろか。

お母さんとはあまり仲が良くないことは聞いているがあまり詳しくは知らない。

とりあえず声をかけて買い物に行くって言ったから一緒に行くことにした。

お母さんとのこと聞いてええんやろか。
だけど俺が入ってもええことなのか。
俺は所詮みゅうのことは高校生の頃からしか知らへん。
玄樹や勇太みたいになんでも知ってるわけでもない。

そんなことを考えながら歩いて横断歩道の前で止まったとき。

みゅうはそのまま歩き続けようとした。

「あぶないっ！！」

「みゅうっ、なんしてんねんっ！あぶないやろ？！」

「っ…ごめん、私…。」

思わず声を上げてどなってしまった。

道端でわんわん泣いているみゅうを目の前にどうしたらいいのかわからんかった。

「ごめんっ。ごめんな？大丈夫やから。な、落ち着こ。」

ただひたすら背中をさすることしかできんかった。

「ぐずっ…。っ、ごめ…ん。も、だいじょっ…ぶ。」

「大丈夫やないやろ？とりあえずそこの公園行こ？」

泣き止んだみゅうを連れて近くの公園のベンチに座った。

「みゅう…。どないしたん？ごめん、俺なんもわからんくて…。」

聞くのがいいのか聞かないのがいいのか、俺にはわからんかったけど教えてもらえるなら教えてもらいたい。

そう思ってみゅうに聞いた。