#5 ページ6
ピッピッピッピッ
一定のリズムでなる機械音。
ここどこ…？
「いわげん！！だ、大丈夫か？！ちょっと待ってよ、先生呼ぶ！！」
目がさめるとそこには岸くんと神宮寺と紫耀がいた。
岸くんが僕に声をかけてからすぐに先生や看護師さんがきていろんな質問や検査をされて
「念のため1週間入院していただきますが、今のところは大丈夫でしょう。」
倒れた原因は貧血だった。ただ脱水も起こしてて熱中症気味にもなってたみたいで安静にするために入院。
「ありがとうございましたっ！」
「まだしばらくは立つ時はゆっくりですからね？」
「はい、ありがとうございます。」
「では。」
先生と看護師さんが出て行くと
「ほんっとによかった…。俺もう…。」
神宮寺が泣いていた。
「ご、ごめんね？」
「ほんとだよ！ばか！玄樹いなくなった、俺…っ。」
「神宮寺、ちょっと落ち着き？玄樹は大丈夫なんやから。」
「そうだよ、大丈夫だから。な？いわげん？」
「うん、大丈夫。僕はいなくならないよ？」
「…、うん。ごめん。」
「ううん。心配かけてこっちこそごめん。」
あぁ。きっと神宮寺はあの時のことを思い出したんだろうなってすぐに思った。
みゅうがいなくなったあの日のこと。
「それにしても玄樹が明日から学校これへんとか寂しいわーー！海人とか絶対落ち込むやん！玄樹くんーー！っていうで？あれは笑」
「ふふっ。じゃあ言っといてよ、僕も海人に会いたいって笑」
「絶対海人調子のるぞ笑」
心配してくれる人がいる。いてほしいって言ってくれる人がいる。一緒に笑ってくれる人がいる。
こんなにも幸せなのに。
なんでだろう。僕はどこかでみゅうのこと考えてる。
「…。いわげん、やっぱしんどい？寝る？」
「いや。大丈夫。ただ…。」
「思い出してもうた？」
「…。うん。最近よく見るんだ、みゅうが、いなくなった日の夢。」
紫耀と岸くんは高校からの付き合いだけどみゅうのことを知っている。
僕と神宮寺を闇から救ってくれたんだ。
「みゅうちゃんならきっと元気や。大丈夫。だから玄樹も元気にならなあかんで？」
「玄樹は元気がいちばんっ！！」
ほら、2人は絶対大丈夫って笑ってくれる。これだけのことって言われるかもしれないけど、これにどれだけ救われるか。
「うんっ。そうだね。笑 …ありがとう。」
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作者名：みゅう☆げん | 作成日時：2019年4月11日 11時
