柱最強の雪柱は炎柱の前では最弱のようです

懐かしい彼 ページ11

Aside


目を開けたら彼が目の前にいた
そして私は縁側で寝ていたようだった
いつの間に寝てたんだっけ？と思っていると

｢A何寝てんだ？そんなとこで寝てると風邪ひくぞ？｣



そう言って彼は私に布団をかける



『わかってるよ』なんて言いながら実際は優しくされることが嬉しくてドキドキしている私がいる



｢今年も寒くなりそうだな｣


『うん、そうだね
あんまり雪が積もらないといいね』



そう言って空を見上げる彼はどこかせつなくて、消えてしまいそうで



『幸人さん、どこにも行かないでね？』



そう口にしていた




｢どこにも行くわけないだろ？
今日はおかしなこと言うな！｣



そう言って彼は笑った




『幸人さん………』



そう言って彼に手を伸ばした瞬間、あたりは真っ暗になってもう一度目を開けると私は布団にいた



｢幸村！起きたか！大丈夫か？｣



横を向くと炎柱様が座っている



『え？炎柱様………？』


｢そうだ！うなされていたようだが大丈夫か？｣



どうやら私はいつの間にか眠っていたようだった
ん？うなされていた？寝ていた？待って…………



『え、炎柱様！もしかして私は寝てました！？』


｢そうだな！寝ていたな！
寝ている顔は随分愛おしかったぞ！
それに羽織を離さなかったのもな！！｣



羽織？不思議に思いながら手元を見れば炎の羽織が握られていた




『申し訳ございません！！
炎柱様に私なんかを運ばせた上に寝かせてもらってしかも炎柱様の羽織までも奪ってしまうなんて………』




｢なに！気にする事はない！
君も任務続きで疲れていたんだろう！
俺の羽織りで気が休まったのなら良かった！！｣




そう言って炎柱様は私の頭を優しく撫でてくださった
その手はとても大きくて分厚くて、男の人なんだなと思わされる



『ありがとうございます……』




炎柱様はやっぱり彼に似ていて、私はまた胸が痛くなった




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綱木幸人(ﾂﾅｷﾞﾕｷﾋﾄ)


今後の話で出てくるのでまだ秘密です笑
Aさんの関係者ですね笑

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