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対面、対峙、対応 ページ48

ハルトとアキヤは合流し、何やら少し立ち話をした。様子を見る限り、どうやら偶然会ったのではなく、ここで待ち合わせをしていたらしい。

「彼らは?」
 沖矢さん──もとい、赤井さんが尋ねた。
 その声はまだ警戒を解いていない。

 平井が声を落として答えた。
「元クラスメイトだよ。近所に住んでるんだから、いて当たり前なんだけど、まさかこんな時に……」


「あ、もうどこか行くみたいよ」
 彩の一声で、彼らの方を見ると、同じ方向へ去っていった。


「幸い、ウチの方向じゃなさそうだね」

 ほっと一息立ち上がり、用心して物陰から出る。

「急ごう」





「じゃあ、入るよ」

 振り返って、三人の顔を確認する。
 赤井──沖矢さんも彩も、平井でさえ、神妙な顔つきで頷いた。

「ただいま」
 出来るだけ明るい声で、作戦を見抜かれないように。

 リビングへ向かう扉を開ける。果たして、彼女はソファに座り、グラスに入った麦茶を飲んでいた。

 彼女が私に気づくと妹は、「さっき言ってた、私のお姉ちゃんだよ」と伝えた。


 私は目線を合わせ、微笑んでみる。
 「あなたが灰原哀ちゃんだね?」と。

 彼女は少し身を固くして私を注視した。

「そうだ、この事を知ってる人たちも一緒にきてるんだ。信頼できる友人なんだけど、会ってくれるかな?」

「え、ええ……」
 彼女は渋々承諾する。

 それを確認し、私は二人を中に入れた。

「ああ、灰原ってコイツか」
「哀ちゃんだーー!!!」

 あっさりと味気ない平井のコメントに比べ、彩は今にも彼女に飛びつかんばかりだ。

 そして、扉を閉めずに続ける。

「実はもう一人、君の世界に連れ帰ってあげて欲しい人がいてね。それが」


「私ですよ。少し出歩いていたときに迷い込んでしまいまして」

 そう言って、三人目──沖矢さんを入れる。

「あなたは!」

 さすがの彼女も、これには驚いたらしい。
 目を丸くして沖矢さんを見る。

 だがすぐに落ち着きを取り戻し、呆れたように言った。

「少し出歩いていたときに、って……まあいいわ。もう一人来てるのは分かってたし」

「『分かってた』?」

 これにはコナンが首を傾げる。どうしてわかったんだ?と。

 灰原は答えた。

「貴方がここに来てしまった原因──博士の発明品には、ある特殊な物質が使われていた。それと全く同じものが、全く別の場所で見つかったのよ……」

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- これめっちゃ現実性あるねぇ (2020年8月30日 20時) (レス) id: 44f3b52daa (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - コナン側、主人公側、互いの立場から来る優位性のようなものがなく、また主人公の心情や周りとの関係性の変化などとても読み応えのあるものでした。読後感はどこか物悲しく、しかし確実に続編への布石を……!このあと続編の方を拝読します!ありがとうございました! (2020年8月18日 0時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - サブタイトルでちょっと笑って読み始めたのですが、読み進めるうちにどんどん引き込まれて行きました。何より他の二次創作との差を感じたのが、主人公たちのいる世界が「コナン」側の世界とまるで対等であるように描かれていると感じた所です。 (2020年8月18日 0時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
綺月(プロフ) - ナミさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。続きは……もう少しお待ちください! 作者としても、チーム『マクスウェルの悪魔』には、残された沢山の謎を解決してもらいたいですからね笑 いつも、感想と励ましの言葉をいただけて、とても嬉しかったです。 (2020年6月30日 22時) (レス) id: a7057fda4f (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 最終回とっても面白かったです。組織の研究所みたいなことを言っていたので今度はトリップかなと続きが楽しみです。続きがどうなるのか?それとも無しなのか?出来れば続いて欲しいです。最後にお疲れ様でした。 (2020年6月29日 4時) (レス) id: 134760d3d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺月 | 作成日時:2020年5月9日 0時

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