chapter48 ページ3
「それで？一体私に何の用ですか？」
まぁ、自分でも分かりきっている。
この時間に中学生が1人公園に佇んでいたら間違いなく補導されるってことくらい。
「あのなぁ、自分でも分かってるんだろ？」
男性警察官はため息混じりに聞いてきた。
「ま、そうですけど。一応聞いてみようと思って。」
私はわざとおちゃらけたように見せる。
「一応ってなんだよ。…家出か？」
「違いますよ〜。家この近くなんで、たまに散歩がてら通るだけです。」
「この時間に中学生が1人でか？」
「中学生は夜に散歩しちゃいけない法律でもあるんですか？」
「はぁ……。」
大体の警察官は面倒になるのか、いつもこのやりとりをすると解放してくれる。
また『早く帰れ。』と言われて終了かな。
そしたらまた別の場所を探そう。
けど、返ってきたのは意外な言葉だった。
「めんどくせぇから、早く本当のこと言え。」
え、見透かされてる？
「…何言ってるんですか、もう言いましたよね？」
「お前、いっつも21時過ぎにこの辺りうろついてるだろ。それで大体22時過ぎ頃には帰っていく。」
いつもって、この人私のこと見てたの？
警官に目付けられてたんだ。
ここ数日珍しく話しかけられないと思ったら、様子見されてたわけね。
「普通に考えておかしいだろ。毎日公園で1時間も、何してんだ？」
ここまできたらもう冗談は通じないだろう。
しかもこの人、たぶん頭がいい人だ。
「……ただの、時間潰しですよ。」
「家に帰りたくない理由でもあんのか？」
「まぁ、そんなとこです。」
今度はなんて答えるんだろう。
その理由っていうものを掘り下げるんだろうか。
いいからとりあえず帰れっていうだろうか。
けど、またしても返ってきたのは意外な言葉だった。
「じゃあ、その時間潰しとやらに付き合ってやるよ。」
「……はい？」
私はどうやら変な警察官に捕まったようだ。
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なみだうさぎ(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます！！更新不定期で大変申し訳ないですが、できる限り期待に応えられるよう頑張ります！！ (2018年10月14日 1時) (
レス) id: e3d8bdb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 続編の移行おめでとうございます！私も楽しみに今後の展開待ってます。 (2018年10月13日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なみだうさぎ | 作成日時：2018年7月17日 21時
