今世もあなたの恋人になりたいのです (ページ11)

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当日、リーマスとピーターも誘って、6人でホグズミードへ向かった。

先頭をリーマスとピーターが、次にいつの間にかエラからエバンズの横を奪い取ったジェームズと、なぜか俺と彼女を見て諦めたような呆れたような顔を見せたエバンズが並び、最後に俺と彼女がつづいた。

前を歩きながら、飽きもせず言い争うジェームズとエバンズに苦笑する。

けれど彼女はそんな俺に、「でも、リリー楽しそう。なんだかイキイキしてるもの」と笑った。
「そうなのか？」と答えつつ、俺はジェームズ達から隣の彼女に視線を移した。
初めてのホグズミードに目を輝かせる彼女に、思わず頬を緩ませる。
小柄な彼女は、どこか小動物を彷彿とさせた。

「おい、はぐれるなよ」

俺はそう言って、この2年間ですっかり繋ぎなれた彼女の手を掴んだ。

それから数日後、談話室でジェームズたちと話をしているとピーターがふと思い出したように言った。

「そういえばシリウス、エラと付き合ってるって本当なの？」

「はぁ!?なんでそんなことに…そんなの有り得ないだろ、あいつはその…妹…？みたいなものだし…」

「シリウス…君、それ本気で言ってるのかい？君のエラを見る顔といったら…」

「僕もシリウスとエラは、もっと前から付き合ってるのかと思ってたよ。」

ジェームズとリーマスの言葉に驚きつつ、否定する。

そう、エラと俺がなんてありえない…いや、ありえないのか？
彼女のことを考えていると、顔に熱が集まってくるのを感じた。

「うわぁー君って……あぁ！リリーじゃないか！」

ジェームズは俺の後ろを見て、目を輝かせた。
勢いよく後ろを振り返ると、怒った顔をしたエバンズと目が合った。

「ブラック、ここは談話室よ！声が大きすぎる。エラが通ったらどうするの？それにあなた…まだそんなことを言ってるの？あなたは気づいてないかもだけど、エラはモテるんだから！ホグズミードの時だって、何人にも誘われてたわ」

エバンズの言葉に目を丸くする。
(エラは…モテるのか…)

確かに最近のエラは随分と大人びてきて、さらに可愛らしくなったし、誰にでも優しい彼女を好きになるやつは多いだろう。
もし、エラが俺以外の奴と付き合いだしたら…
そこまで考えて俺は、自分が酷く嫉妬していることに気がついた。
(そうか…俺はエラが好きなのか…)

その日、俺はエラへの気待ちを自覚したのだった。