先生と私【3年A組】#5

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*Masato Gunji side*


調査が一通り終わったと連絡が入り
ある喫茶店へと向かうと
見知った後ろ姿が目に入る。




郡『よぉ、駿太郎
探偵業は慣れたか?』

時『あー、まあ…ボチボチと?
合わねーやついるけど…』




コイツは時多駿太郎。
俺の妹の息子が駿太郎で昔からよく知っている。
フリーターだったアイツが探偵社で働き始めたと聞いた時、たまーに仕事を頼んだりしたことがある。
コイツを使うのは本当に久々だった。




郡『まあ、今回のは小遣い稼ぎにはなっただろ?』

時『まぁーな
案外簡単に探せたし…
あ、先に金』

郡『ほれ』




約束の15万を入れた封筒を渡してやると
駿太郎は中身を確認してからしまい込んだ。
そして代わりにA4サイズの封筒を受け取った。




店員『ご注文はございますか?』

時『俺アイスコーヒーお代わり』

郡『……あー、ブラック1つ』

店『かしこまりました』




店員が離れていくのを見届けると
駿太郎が口を開いた。




時『櫻井竜司と櫻井由佳について
結構かなり詳しく調べてやったよ
調べてたら止まんなくなるくらい
色々出てきたからさ
前住んでた所にも聞きに行ってやったよ…』

郡『色々?』

時『とりあえず、今櫻井家には小学4年生になる双子の子供がいる
最初の子供の春瑚ちゃんを渡海家に養子に出してからすぐ出来た子供だ』

郡『じゃあ何で2人は春瑚ちゃんを手放したりしたんだ』

時『これは昔住んでた港区付近で
お喋り好きなおばさんから聞いたんだけどさぁ…
生まれつき心臓の病気をもって生まれた春瑚ちゃんは…2人にいらない存在として扱われてたっぽいよ』

郡『は?』

時『見る度に傷や痣が増えていて
その事について何度も聞いたことがあったらしい
でも、本人は口を割らなかった…
で、小学校に入学してすぐだ…
たまたま買い物をしていたおばちゃんは
警察署に駆け込む春瑚ちゃんを見た…
入口に立っていた警官に助けを求めていたらしい
助けて欲しい…父親と母親から…って…』




その言葉に手元のまとめた資料に目を通すと、
その時に駆け込んだ警察署は港警察署…か。




時『警察から帰ってきたと思ったら
すぐに荷物をまとめて引っ越したらしい
で、今住んでる吉祥寺の自宅付近で
これまたお喋り好きなおばさんから聞いたんだけど、引っ越してきた時に2人は子供を連れていなかった…
で、次は渡海家を調べた』




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想定外の時多駿太郎くん笑
いやー、あのドラマも好きでした。

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