先生と私【3年A組】#3

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"｢渡海春瑚ちゃん?｣

『………』

｢おいおい、無視すんなって
櫻井春瑚ちゃん?｣

『!!
違う……人違いです』

｢違わなくないでしょーよ
おら、こっちに来い!!｣

『っや!!
離して!!』





"｢連れて来ましたよ、貴志さん!!｣

貴『おう
………傷が無けりゃもっと良かったんだけどな』

そう言って貴志という男は
春瑚の顎を掴み、自分へと引き寄せて
顔を覗き込む。

『っ………』

貴『コレ、お前だろ?』

貴志の手には数枚の写真。
服を纏ってない女の子の写真。
身体つきからしてもっと幼い子…。
それは……昔の春瑚の写真…。

『な……んで……そんなの…』

貴『ん?ベルムズ舐めんなよ?
君のパパとママからお金もらって
君の事襲った男達から貰ったんだよ…
君のパパとママな鬼畜だよなぁ…
金も権力もある癖に…実の娘を…しかも5〜6歳の君を襲わせるなんて…
君どんだけ嫌われてたの』

『………そんな人達知らない
私には関係ない…私は櫻井春瑚じゃない
渡海春瑚だ…』

貴『ふっ』

『えっ………』

春瑚は貴志に押し倒されていた。
そして複数の男共が群がる。
何度も何度も…泣き叫ぶ…
先生……助けて先生…と…

貴『感謝だな…甲斐隼人には
こんだけ手っ取り早く…捕まるとは思わなかった』

｢普通に教えてくれましたもんね、この子の事｣

『いやっ……おにい!!……先生っ…先生…』"





征『………』

世『………知ってましたか?』

征『知ってはいた
仮眠室に押しかけてきて襲われた事話をしていた
………だが……警察には言わなかった』

速『どうしてですか!?』

征『言ったところで警察は何もしない
………春瑚だからって…何もしないクソだからな』

世『え?』

征『警察には……春瑚の元父親の息がかかってるってことだよ』




そう言って渡海先生はそのDVD-Rをパソコンから取り出し、手に取ると…




征『……ちょっと外に出てくる』

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