第三章 ページ9
「……は？」
ヘラに会いたがってたキリガは目を開いた。
ヘラの目は赤くなってて、綺麗に揃えてた髪の毛はバラバラになってた。
体のあちこちには擦り傷がある。
その容姿にキリガは酷く驚いた。
「ヘラ。なにがあった。」
「……私は……ッ！！自分が大ッ嫌い……。」
キリガを見て安心したのかヘラは涙を零してキリガに抱きつく。
身長差もあるので、キリガは何も言わず、抱きついてくるヘラを両手で優しく包み込んだ。
―――――――
「ヘラ。落ち着いた？」
「うん……」
泣き疲れたのか、素っ気無い返事をするヘラ。
キリガは先程ヘラを落ち着かせるためにチョコミルクティーを渡した。
甘いティーを渡して落ち着かせるのは堕天使の習慣である。
「ねえ。もしかしてだけど、人間に何かされたでしょ？
それとも堕天使達？」
「……人間。」
ああ、またか。とキリガはつぶやく。
ヘラはたまにキリガ達の命を狙う人間を見かけるたびに追い出そうとする。
そのたび、泣いて帰ってくる。
「あのさ。ヘラは人間なんだよ。俺と違うんだよ。
人間を見かけたら俺にいいなよ。
もう、ヘラのその姿見たくない。」
「だっ……てッ！！」
「今回は髪の毛切られたんだよね？
本当許せないんだけど。
そいつら麓にある村？
その村から来た人？」
キリガのオーラは穏やかから邪悪に変わっていった。
本当に怒っている様子だ。
「ねえ。私。私が嫌い。」
部屋から出てこうとしたキリガを止めた言葉がそれだった。
え？と疑問形で返すキリガ。
その時のヘラの目は悲哀と憎悪を渦ませていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
莉乃(プロフ) - 由羽さん» すみません。その漫画のリンクありましたら載せていただけませんか？それを見れば訂正も出来ますので…… (2015年8月25日 14時) (
レス) id: a7bc31b527 (このIDを非表示/違反報告)
莉乃(プロフ) - 松倉猫さん» コメントありがとうございます。更新頑張ります＞＜ (2015年8月25日 12時) (レス) id: a7bc31b527 (このIDを非表示/違反報告)
莉乃(プロフ) - 由羽さん» ヒトシさん？同人誌は読まない方なのよくわからないですが、似てるんですね＞＜なんか申し訳無いです……。 (2015年8月25日 11時) (レス) id: a7bc31b527 (このIDを非表示/違反報告)
由羽 - あ、似ているのははじまりだけです。でも始まりの方の台詞とかは、本当に全く一緒のところとかもあるので…。勘違いだったら申し訳ないです。 (2015年8月10日 14時) (レス) id: fb8f65ae95 (このIDを非表示/違反報告)
由羽 - ハイキューの作品も書いていらっしゃる方ですよね？ヒトシさんの及川さんと影山くんの同人誌に内容が酷似しているのですが（台詞とかも）、どうなんでしょうか？そちらの作品が好きな私としては少し残念です。 (2015年8月10日 14時) (レス) id: fb8f65ae95 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：莉乃 | 作成日時：2015年7月2日 18時
