戻らない109 ページ19
ｱﾗｽﾀｰ「それでは仕事に行ってきます」
身支度が整った後、アラスターはネクタイをピンと伸ばしながらそう言った。
包帯や綿、治療する物を仕舞いながらもAはしっかりと返事をする。
原稿が詰まってるであろう革の鞄を持ち上げて扉の前まで立った時だった、
小さくか細い声でアラスターの名前が後ろから呼ばれた。
振り返り、そこにいるのはもちろんAであり
彼女は下を向き立っていた。
ｱﾗｽﾀｰ「どうされました?
何かありましたか」
『...ｯ』
様子がおかしい。
彼女が黙りこくるのは今に始まったことでは無いが、
いつものようにすぐさま何でもないよ、とも言わなかった。
キョロキョロと視線を泳がせた後、
小さな口から、あの、と言葉を漏らす。
しっかりと聞き取れるようにアラスターは扉に触れていた手を離し、
彼女の方へと1歩1歩近づく。
.
『アラスターは...悪魔なんかじゃない...よ』
ｱﾗｽﾀｰ「...は」
突然の内容に言葉を失うアラスター。
きっと初めてロージーと会った時に会話した際の事を言っているのだろう。
確かあの時は本当に死んだら、本物の悪魔になってしまうのではないかと会話していた。
何も発さないアラスターをお構い無しにAは言葉を続けた。
今度は目をキョロキョロと泳がせず、真っ直ぐにアラスターを見て。
『貴方も私も...
.
ちゃんと人間だよ』
ｱﾗｽﾀｰ「...!」
＿＿悪魔めｯ!!!
＿＿＿＿＿お前なんか産むんじゃなかったよ!
＿＿＿＿＿＿＿お前は人間なんかじゃない!!
実の母が死ぬ間際、自分に発された言葉。
死にたい死にたいと言っていた母の願いを叶える為に、そうしたはずなのに
人間のはずなのに悪魔と呼ばれた自分。
母が死んだその日から、
記憶を上書き来るように人を殺し続ける日々を送り始めた自分。
そして、悪魔になった日だ。
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めかぶ(プロフ) - コモ(=´∀｀)Wさん» こんにちは!!コメントありがとうございます!!そう言っていただき嬉しいです!!アダムとアラスター、2人ともいいですよねぇ!!捨てきれません!!今後ともよろしくお願いいたします!! (5月7日 22時) (
レス) @page43 id: 0de0e60a83 (このIDを非表示/違反報告)
コモ(=´∀｀)W(プロフ) - すごく面白いです!!!アダムもアラスターも推しなのでこんなに理想的な小説に出会えて嬉しいです!更新待ってます! (5月4日 19時) (レス) @page28 id: e059f57a83 (このIDを非表示/違反報告)
めかぶ(プロフ) - るるさん» 初コメありがとうございます!ハズビンホテルいいですよねぇ!!私もハマりにハマっちゃいました笑この小説も共に楽しんでいただけると嬉しいです!! (4月25日 22時) (レス) id: 0de0e60a83 (このIDを非表示/違反報告)
めかぶ(プロフ) - ものくろさん» こんにちは!いやん!今まで見た小説の中で1番だなんて嬉しすぎます!ありがとうございます!! (4月25日 22時) (レス) id: 0de0e60a83 (このIDを非表示/違反報告)
めかぶ(プロフ) - アイリスさん» 初めまして!ご返信遅くなってごめんなさい!素敵な小説だなんて!ありがとうございます!今後もよろしくお願いします!! (4月25日 22時) (レス) id: 0de0e60a83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めかぶ | 作成日時：2024年3月24日 23時
