戻らない91 ページ1
ｱﾗｽﾀｰ「ンーン...。
やはり苦いですね」
テラスより、上半身が包帯巻にされた男が手に持つ珈琲を口に含んだ時
ウゲッと苦い顔をした。
反対側に座るAはそんな様子を首を傾げて見つめていた。
『苦いのは不得意で?
そもそも珈琲が苦手でした?』
ｱﾗｽﾀｰ「珈琲は好きですよ、ですが酸味の強い物を好んでおりまして。
例えばキリマンジャロとかですね。
マンデリンは少々口に合わなかったです」
この苦味が美味しいのに勿体ない...、
そんな事を思いながらも彼女はマンデリン豆で煎られた珈琲を口に含んだ。
では今度はキリマンジャロの珈琲豆も買わなくては。
もう夜も遅い、
外は鈴虫や梟が静かに鳴く声で賑やかだった。
そんな音が心地良いAは背もたれに体重を掛けて目を瞑った。
色んな生命がこの森に滞在している...私は独りじゃない。
同じ人間ではなくとも生命は生命だ。
孤独から逃げるようにしたこの行動が、いつの間にか習慣となっていた。
ｱﾗｽﾀｰ「そういえば、Aは何の仕事を?
若いとはいえ働いている歳頃でしょう?」
『若いって...貴方とあまり歳は変わらなさそうな気はするけれど』
瞑らせていた瞳を開け、横で頬杖を着いてこちらを見つめるアラスターに視線を移した。
見た目的に彼だって25かそこらでは無いのだろうか、
それとも意外にもこの見た目で歳はいっているのだろうか?
そんな疑問を抱きながらも、
小さな街に立つ帽子屋さんに務めている事を伝える。
ｱﾗｽﾀｰ「なるほど...では裁縫はお得意という訳ですか」
『どうでしょう...自信はないのですがね』
聞かれるばかりではいけないと思い、Aも目の前の男に何の職業に就いているのか聞く。
そもそも快楽殺人犯は職に着くことが出来るのか?
まずいことを聞いてしまったかと後々後悔したが、
意外にも彼は ラジオ番組の司会者 だと答えた。
確かに声はいいし向いている職業なのかもしれないな。
余計な地雷を踏むのは怖いので、Aは黙って珈琲を口に含んだ。
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めかぶ(プロフ) - コモ(=´∀｀)Wさん» こんにちは!!コメントありがとうございます!!そう言っていただき嬉しいです!!アダムとアラスター、2人ともいいですよねぇ!!捨てきれません!!今後ともよろしくお願いいたします!! (5月7日 22時) (
レス) @page43 id: 0de0e60a83 (このIDを非表示/違反報告)
コモ(=´∀｀)W(プロフ) - すごく面白いです!!!アダムもアラスターも推しなのでこんなに理想的な小説に出会えて嬉しいです!更新待ってます! (5月4日 19時) (レス) @page28 id: e059f57a83 (このIDを非表示/違反報告)
めかぶ(プロフ) - るるさん» 初コメありがとうございます!ハズビンホテルいいですよねぇ!!私もハマりにハマっちゃいました笑この小説も共に楽しんでいただけると嬉しいです!! (4月25日 22時) (レス) id: 0de0e60a83 (このIDを非表示/違反報告)
めかぶ(プロフ) - ものくろさん» こんにちは!いやん!今まで見た小説の中で1番だなんて嬉しすぎます!ありがとうございます!! (4月25日 22時) (レス) id: 0de0e60a83 (このIDを非表示/違反報告)
めかぶ(プロフ) - アイリスさん» 初めまして!ご返信遅くなってごめんなさい!素敵な小説だなんて!ありがとうございます!今後もよろしくお願いします!! (4月25日 22時) (レス) id: 0de0e60a83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めかぶ | 作成日時：2024年3月24日 23時
