梵天に追われ中の探偵社員【東リべ･文スト】 (ページ7)

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人生詰みかけの、虎さん。ページ7

『お早う御座いまーす……』

探偵社の扉を開く。

時刻は未だ早朝で普段なら誰もいない時間だが今日は既に賑わっていた。

国「漸く来たかA！！遅いぞ！！」

突然私を怒鳴る国木田くん。亦何かあったのかな？

『え？私未だ出勤時間じゃないと思うんだけど……』

国「軍警から人喰い虎を退治してくれとの依頼が入った為明日は早くから仕事だと太宰に電子手紙(メール)を送るようにと告げた筈だが！！」

『残念なことに昨日から私の携帯には何の通知も無いね』

ケロッとした顔で国木田君にそう伝えると彼は「太宰ぃぃぃぃぃぃぃぃイイ！！」と治くんを追い掛け回していた。

朝から何……？

と思い乍ら自分の席に着くと、

江「A、A〜」

と私の名前を呼ぶ乱歩さん。

『如何かされました？』

江「僕のお菓子が切れちゃってさ、ちょっと買ってきてよ！！」

『えー！！また私ですか……？？』

私がそう云うのも無理はない。
乱歩さんは事ある毎に私をパシる。

江「うん。だってA、絶対に何時でも僕の我儘を聞いてくれるからね。」

『厭、確かにそうなんですけど……』

其れを云うなら探偵社員は皆乱歩さんの願いを叶えてくれると思う。

江「それに！君はこの間の依頼で愛車に傷が着いたとか何とか云っていたじゃないか。

其れも一緒に直してきたらどうだい？」

『……え、佳いのですか？』

そう、私は先日に担当した依頼中、愛車であるバイクを傷つけてしまったのだ。

然し私が通っているバイク屋さんは東京に在るため、中々直しに行けず、

ずっと探偵社のある楼閣(ビル)の入口付近に停めていたのである。

江「勿論社長に許可は貰ってあるよ！

ほら、僕が交渉してきてあげたんだから僕の為にお菓子買ってきて！！」

何となく言葉の端々に傍若無人っぷりを感じなくもないが、之に関してはとても嬉しい。

何時直すか悩んでたけど、
真逆勤務時間中に直しに行けるなんて！

『乱歩さん……！！大好き！！ありがとう！！』

そう云って私は乱歩さんをギュッと抱きつく。

『じゃあ行ってきます！』

江「う、うん////」

そうして私はお財布片手に下に停めてあった愛車に意気揚々と跨り東京へと向かった。

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一方探偵社では

1人赤くなってる乱歩さんと

「今A出掛けなかったか！？
依頼が入ったと云っただろう！！！何奴も此奴も勝手に！！」

とキレる国木田くんがいたとか。