24 ページ35
『耀さん、もしかしてなんですけど……』
「んー？」
『心配……掛けました…か？』
「そーだねぇ、掛けられたね」
『すみませんでした……』
こうゆうの耀さんの憎めないところの一つだと思う
なんだかんだ、すごく優しい
寧ろ連絡した方がよかったのかも知れない
そう思うと申し訳ない気持ちになった
「まあ、大丈夫ならそれでいーよ それより……」
『……？』
「この前桧山たちのところに行ったらしいね？」
そう言って微笑まれた
うわ、ご立腹だ
『えっと……はい…因みに誰からその話を……？』
「桧山から」
『もしかして知り合いなんですか？』
「ちょっとした親戚でね、前に桧山にAのこと話したことあるし、Aと同じ依頼をしたからね」
あ、なんか全部繋がった気がする
桧山さんがあんなにあっさり引き受けてくれたのとか、初めて会ったときのあの反応
『＿＿うわぁ……そうゆうことか〜』
「俺に内緒でマトリちゃん使ってまで頑張ったのに空回りしてるね？」
『分かってますよ〜、てか、何で教えてくれなかったんですか！』
「そうすると思ったから(笑)」
うわ、ホント趣味悪いこの人
「しかも、報酬に何でもするなんて言ってさ、何を焦ってんの」
ここに来てさらに核心をつかれた
『だって、最近仕事ばかりで肝心のあの事件について何も進まないし、もう6年も経つのに綾の意識は戻らなくて……このままじゃ刑事になっても何も変わらないのかもって』
すると少し乱暴に俯く私の頭を撫でた
「すぐそうやって下を向く癖直ったかと思ったけど、まだみたいだね」
耀さんはいつもそうだった
大丈夫だよとか絶対見つけるとか、そんな無難な言葉をかけないからこそこの人についていこうって思えた
言葉にしなくても、行動で充分伝わってるから
「ほれ、着いたよ」
『色々、ありがとうございます』
「何言ってんの、まだまだこれからでしょ」
『…はい!!』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 300人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
湊音(プロフ) - 閲覧とコメントありがとうございます！ホントですね(驚)プロローグに直しておきます、ご指摘ありがとうございます！ (2019年6月14日 20時) (
レス) id: 83e233cc15 (このIDを非表示/違反報告)
ブラコン姉さん(プロフ) - コメント失礼します。あの、お話はすごく良かったです！ただ最初のエピローグというのは物語の終わりなどに使う言葉なので…もしわざとでしたらマジレスですみません！ (2019年6月13日 10時) (レス) id: 53cfa4bcb6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：湊音 | 作成日時：2019年4月13日 4時
