18 :はたらく赤血球と手負いの白血球(No side) ページ19
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足で擦り傷と創傷。赤血球AE3803は傷口から出てくる膨大な細菌たちから逃げ惑っていた。
他の赤血球は皆、酸素や栄養を投げ捨てあちらこちらへ逃げていく。
赤血球はその波にもみくちゃにされながら何としても足の表皮細胞から逃げ出そうと、傷口に吸い込まれそうになりながら走っていた。
「逃がさねぇぞおぉ！」
「ぎゃああああ出たー！！」
背後から肺炎球菌がぐんぐんと迫ってくる。もう駄目だと諦めかけたその時だった。
「抗原発見！！死ね雑菌がぁぁ！」
よく聞き慣れた叫び声と共に、肺炎球菌が悲鳴をあげ、その場に崩れ落ちた。
その真っ白...いや、真っ赤に染まった後ろ姿を見て、心底助かったと赤血球は泣きそうになった。
「は、白血球さんん！！助かりました...！」
「怪我はないか？」
「はい！」
真っ赤に染まった白血球、U-1146は赤血球の無事にほっと息を吐いた。
それも束の間、赤血球は白血球の背後に細菌が迫っている事に気が付く。
「白血球さん！う、後ろっ！」
「なっ...ぐぁ！！」
細菌からの攻撃を避け、急所は避けたものの白血球の足は深い怪我を負っていた。
これでは走る事もままならないだろう。
悔しそうに唇を噛んだ白血球は、せめて赤血球だけでも逃がそうと赤血球の背中を押した。
「行ってくれ、赤血球」
「は、白血球さん、でも...」
良いから、と強い目で白血球に射抜かれてしまっては、赤血球も動けなかった。
その間にも細菌たちは一思いに赤血球と白血球を殺してやろうと息巻いている。
助けて、誰か...！
...クロ、さん.....！
白血球さんに肩を貸し、後退するも後ろにあるのはもう壁しかない。
じわじわと迫る細菌。もう逃げられない。
恐怖に目を閉じたその時。
「死ね、雑菌共が」
赤血球の祈りが届いたかのように赤血球と白血球の前に、1つの影が現れた。
その影はあっという間に細菌を殲滅していく。
ああ良かった、来てくれた...！！
「クロ、さん...！」
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ラッキーカラー
あずきいろ
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海藍 - 凄い、、、 (5月21日 23時) (
レス) id: 34bd24184d (このIDを非表示/違反報告)
仁兎 - 鶴丸国永が出てニヤニヤしてしまった…えへへ (2020年7月12日 10時) (レス) id: 01ef15654f (このIDを非表示/違反報告)
まじかるれいん☆ - あああもう展開分かっちゃったふふふふ← (2018年12月30日 21時) (レス) id: 9a258b9a35 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空みや(プロフ) - ぷらんくとん。さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただきありがとうございます♪このあとの話もお楽しみに！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7eb3a685bd (このIDを非表示/違反報告)
ぷらんくとん。 - 更新楽しみにしてます！ (2018年9月17日 11時) (レス) id: 4eb7efbf3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空みや | 作成日時：2018年8月21日 3時
