霞柱とその元恋仲さん

肆拾肆 ページ46

You side






「一緒に刀鍛冶の里に行こうよ。」


『え？一緒に？』


「うん。僕のも刃毀れしてるから。」


『そうなんだ… なら 御館様に許可を貰わないとだね。』


「そうだね」






なんてことになり 刀鍛冶の里へ一緒に行くことになった。








御館様から許可もいただき、

ついに 里へ出かける日。



うう… わたしの刀鍛冶さん、 ちょっと怖いんだけれどなあ。 まあ むいくんがいるから大丈夫かな。




そんなことを考えながらのほほんと

着替えてると、






襖がピシッと開く音と共に


時透「ほら、準備できた？」


こちらを見る時透くんがいた。





『あら、』



時透「なっ！？」




サラシ1枚で髪も結いてないわたしをみて 震え上がり襖を閉める時透くん。






「きききき着替えてるならゆってよ！」





『だって…時透くんが何も言わず入ってきたんじゃない(笑)』




「ばか！鈍臭い！」




『酷い物言いね〜。もっかい見てみる？それとも、思春期男子には早いかしら？』




「うるさい！ばかなの？」





…付き合ってる頃は散々抱いてきたくせに…

とか思いつつ 着替え終わる。






『行こっか。』


「…うん」









早速 隠の方に連れてきてもらった。








隠の人の背中で、少々寝てしまったけど。









そして やっとついた！

刀鍛冶の里！！！







『久しぶりかも〜、ここ。』



「来たことあるんだ」



『無理やり連れてこさせられたことがあってね』


「へえ…誰に？」


『すぐ分かるわよ、(笑)』







駄弁りながら 街に踏み入れると…






「おおおおおおおおおおお 金城さあああん！！」



時透「？何この声…」


『ほら、来た。』





？？ 「金城さん！！ついに僕の家族に挨拶をしに来てくれたんですね？」


『違います！』


？？「えええ違うんですか？」


時透「…なにこの人。いや、ひょっとこ」


？？「人っすよ！！」


『私の刀鍛冶さんよ。 桜鉄さんっていうの。』


そう、このひょっとこさんは 桜鉄さん。


すごく優しくて面白い人だけど 、会う度会う度 求婚してくる。 我妻くんか！



時透「ふーん。どうも。」

桜鉄「ていうか！あなたは誰ですか！…もしかして浮気！？」

時透「はあ？」




『ちょ、違うわよ！ていうか 桜鉄さんとは付き合ってません！何回言ったら分かるのよ〜…』





ね、 色んな意味で怖いでしょ？この人…

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