食人屋敷【小説企画】

問題見参いざ勝負【安国寺 詩逹】 ページ4

「う…っく…此処は…？」


目覚めて一番最初に思った事は、”身体中が痛い”
という事だった。


辺りは暗く、少し埃(ほこり)っぽい。
どうやら室内のようだ。

服に埃がついていない、ということは
この部屋に運ばれてから それほど時が経っていない
はずである。

起き上がろうとして手を立てると、右手の指先が
何か温かい物に触れた。


「─────っ！！」


すぐに飛び起きその場を退く。

目の前には、
自分より年上と見られる男性が横たわっていた。
…見た目からしてこれは、起こしたら面倒なことになりそうだ。

まぁ、そのうち起きてくるだろう。


「部屋の探索をするべきか…いや、下手に動かぬ方が良いのだろうか…」


なにせ見知らぬ土地。何があるかはわからぬ
…十分に警戒せねば。


暗闇に目が慣れ始めたのを見計らって、
部屋を探索することにした。

…しかし


”扉に貼られている暗号らしきもの”と、”男性”以外に
目ぼしい情報は無い。





『ルールは簡単だ。扉の横に書いてある問題をとけ

間違えた場合は死。刑執行……ああ、問題の答を出してあっていなければ部屋からは出られない。そのまま餓え死ぬがいい』


「…」





暗号は、少し危険性があるとみた。
なので男性を起こす事にした。

…絶対に面倒な事になるのは承知の上である。




「今時の若者は年下に起こされるとすぐ不機嫌になるからな」←




そう呟きながら男性の肩に手を掛けた。

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