REBORN † 愛してるから、許さないで (ページ6)

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Trick or Treatで、kissをして[2] ページ6

「それじゃぁ、悪戯、かな」

僕が、ニッと笑うと、山本は一歩退いた。

読み終えた書類を、引き出しに仕舞って、立ち上がる。

「なんで、逃げようとするわけ」

「や…だって、嫌な予感が」

「別に、取って食べたりしないさ……イロイロ悪戯するだけで」

口元を引き攣らせる山本の腕を引いて、ソファーに投げた。

「わっ」

案外、軽々と飛ばされた彼は、小さく悲鳴を上げて、大人しくソファーに転がる。

そんな彼の腹を跨ぐようにして、僕は押し倒した。

「ちょ、A…！」

「……なに？」

「この状況、嬉しいけど、嬉しくないー！！」

どっちだ。

分かんないけど、とにかく僕は、目を見開く彼の頬に触れ、そこにキスを落とした。

「A……？」

山本が、顔を赤くする。

それが、なんとも可愛らしかった。

頬の次は、額。それから、瞼へとキスを落としていく。

「く、くすぐっ…たい…んだけど……！//」

震える唇が、言葉を発する。

その唇にも、口付けをしてやった。

彼の手が、僕の後頭部へ伸びる。

愛撫するように、優しく撫でられて、僕の機嫌は、絶好だ。

山本に触られるのは、イヤじゃない。

唇を、そっと離した。

「……ぷは！」

彼が、息を漏らす。

その隙に、彼のシャツの第二ボタンを、指先で外した。

ちなみに、元々、第一ボタンは空いている。

「わ、ちょ！」

「そういえば、野球部は明日、他校と練習試合があるんでしょ？」

「え……うん…？」

僕の言葉の意味が分からないようで、彼は一応、肯定した。

明日は、土曜日だから、他校と試合するって、顧問が言っていた。

「……ふーん…」

僕はニンマリと笑って、彼の首筋にキスを落とす。

呆気に取られた彼に、拒まれる前に、そこを強く吸って。

「あ！ちょっ、！」

そう言うことか、と今更気付いたらしい。

抵抗してくるけど、やめてあげない。

山本の首筋に跡を付ける。

明日一日は、後が残るように、強く。

納得いくまで、吸い付くと、山本の首筋には、真っ赤なキスマークが出来ていた。

やられた、と顔を押さえる山本。

僕は、笑った。

「じゃぁ、山本。明日の練習試合、頑張ってね」

「…はーい…」

真っ赤な顔して、彼が返事をする。

明日、山本が部員と相手チームになんて言われるか……なんて、僕は知らない。

-fin-