神威と私は浮気相手

part16 ページ17

再び、湖の中に入り確認すれば
化け物に命中……


だが、ツルは外れない


『(何で外れないのよ)』


必死で引っ張るがびくともしない

先に神威の状態が心配になり、胸の所へと耳をつける


『!?』


心臓の音が弱まっている


Aはもう一度上に上がり、傘を持つと再び水の中へと入る


『っ……』


口移しで空気を神威に渡す、口の端からは空気が漏れ泡になる


空気を入れ終わると傘を持ち、ツルに一発打つ


ﾊﾟﾗﾘとツルが足から抜け、その隙に神威の体を持ち上へと上がる


『ﾊｧ…ﾊｧ』


流石に苦しくなり呼吸が乱れるが、大きく息を吸い人工呼吸をする


神威「っ…ｺﾞﾎｯ」


『……、良かった…』


なぜか、神威が死ぬ…という言葉が頭を過ぎったとき
震えが止まらなかった


「か……して」


声がした方を見れば


『楓…さん？』


楓「返してよ!!」


初めて楓さんの怒るところを見た


楓「最近、神威の様子可笑しいし
Aさん神威と一緒にいるの多いし
私から神威を取らないでよ！」

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