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オフの日、千賀からの連絡を受けて相原は気分上々だった。気分がいいと体調も良くなるのか吐き気や倦怠感なども無く、軽い足取りで待ち合わせの場所に向かう。

「お千さーん」

「Aって怖いもの無さそうよな」

「デカいオブジェとかは怖いです」

わは、と笑いながら千賀の隣に並ぶ相原はぎゅっと彼の服の裾を握る。
「仏像とかね」なんて恐怖症の話で盛り上がりながら、大通りを進んでいく。ホークスにいた頃から仲が良かった2人、メジャーに移籍後もよく連絡は取り合っていた。

とあるレストラン、中に入ると席に座ってメニューに目を通す。

「肉食べたい、肉」

「このステーキいいんじゃない?」

「うわ〜、お高い。千賀さんの奢りやのによぉ勧めてきますね」

「ふふ、後輩がビビって遠慮しないようにだよ」

そう言って笑う千賀に、相原も嬉しそうに笑うと千賀が勧めてくれたステーキを注文する。オフだからと彼もまた同じものを注文した。
料理が来るまで少し時間が掛かるという事で、千賀は立方体の箱をテーブルに置いて相原の方へと寄せる。

「…え?」

「お祝い」

「あ…ぇ、そんな、良かったのに」

そう言いながら箱を手にしてゆっくりと蓋を開ける。
目に入ったのはシルバーの腕時計。かなり高いブランドの物だ。生憎ファッションブランド物に疎い相原は「また高そうなぁ…」と呟きながら取り出すと左手首に付けてみた。

「お、似合う。けどAが腕時計って違和感あるわ」

「…ふふ、千賀さんからのプレゼント嬉しい。」

「翔平からも何か貰ったりするやろ」

「するけど、千賀さんからはまた違うじゃないすか。…大事にします。死ぬまで絶対手放しません」

にひひ、と顔をくしゃりとさせて笑う相原はとても可愛く、千賀は笑うと「次は試合に使える物がいいかな。」なんて相原に腕を伸ばし、頭を撫でて発言する。慕ってくれる後輩は誰であろうと可愛いのか、千賀は相原の事をかなり気に入っている様子。

「スポーツブランドの方が僕も知ってます」

「A、今日もオシャレだけどどこの服?」

「え?知らんっす。安かったんで買いました」

「無知なのか倹約家なのか分からんな」

そう話していると、2人の元にステーキが運ばれてくる。目の前にいる相原は少年のように目をキラキラと輝かせて肉を眺めている。それが面白くてしょうがないのか、千賀は相原の姿をスマホカメラに収めた。

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お餅(プロフ) - 夢小説で初めて泣きました素敵な作品ありがとうございました (6月18日 23時) (レス) @page33 id: 8d7c7e252f (このIDを非表示/違反報告)
ツンデレ殿(プロフ) - 完結お疲れ様です。涙涙で頭が痛くなりました笑とても素敵な作品でした!!本当にお疲れ様でした!! (6月11日 21時) (レス) @page33 id: 62ded70eb4 (このIDを非表示/違反報告)
ぶどうジュース(プロフ) - 完結お疲れ様です。正直、かなり泣いてしまいました笑笑 前作も読みましたが、凄く面白かったです。素敵な作品を、ありがとうございます。 (6月11日 11時) (レス) id: cf3b69c759 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年6月4日 13時

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