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「相原って、なにか病気してる？」
荷物を置いて、今日1日は自由だと伝えられて何をしようか考えていた時だった。
巨人の岡本に唐突に問われ、動きを止めてしまった。
「…なんでっすか？」
「いや、なんかそう思ったから」
「もし病気してたらどうします？」
うは、と笑いながら相原は髪を両手でかきあげて後ろに流す。
だが岡本は「悲しいよ」と一言答えて歩き始めた。その後ろを相原もついて行く。悲しいって、どう意味だろうと。病気の人間が代表に選ばれて悲しいのか、それとも病気にかかってしまっていることが悲しいのか。相原の心は不安でいっぱいだった。
「岡本さん」
「ん？」
「…何考えてるか分からないって言われません？」
「よく言われる」
そう言って少し笑う彼に、もう一度質問した。「悲しいってどういう意味か」を。
すると彼は首を傾げながらも相原の事をじっと眺めた後
「そのままの意味だよ。もし病気だったら悲しいって。良くなるといいなって」
また優しく笑うと相原の髪に指を通して軽く撫でてくれる。子供扱いだが、相原はそれでも嬉しくて泣きそうで。
いつの間にか岡本の服を強く握っており、眉を下げて
「癌です」
と口をついて出た。
周りには誰もいない。聞いているのは岡本だけ。目の前の彼の表情は、もしかしたら変わったのかもしれないが生憎顔を上げられずにいた。
「…」
「…肺がんです。」
服を掴んだまま小さく呟いた相原は、今にも泣き出しそうな声色だった。
「皆に言ったの？」なんて彼は優しく聞いてくれる為、それが余計に泣けてきて声を詰まらせながら首を横に振る。
うええ、と泣き声を上げながら岡本に抱き着いて胸に顔を埋める相原の頭を撫で、「皆に言うの？」と問いかける。
「…さぁ」
「じゃあなんで今、」
「……なんとなく。」
そう言うと相原は岡本から離れて目元を腕で拭う。
そしてすぐにクシャッとした笑顔を見せると「岡本さんと話せて良かった〜」と嬉しそうな声色で言う。
そんな2人の話を物陰から聞いている人物がいた。岡本もそれに気付いているようだった。
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お餅(プロフ) - 夢小説で初めて泣きました素敵な作品ありがとうございました (6月18日 23時) (
レス) @page33 id: 8d7c7e252f (このIDを非表示/違反報告)
ツンデレ殿(プロフ) - 完結お疲れ様です。涙涙で頭が痛くなりました笑とても素敵な作品でした！！本当にお疲れ様でした！！ (6月11日 21時) (レス) @page33 id: 62ded70eb4 (このIDを非表示/違反報告)
ぶどうジュース(プロフ) - 完結お疲れ様です。正直、かなり泣いてしまいました笑笑 前作も読みましたが、凄く面白かったです。素敵な作品を、ありがとうございます。 (6月11日 11時) (レス) id: cf3b69c759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宮
| 作成日時：2023年6月4日 13時
