稽古場でのあいつ【side土方】 ページ21
俺自身何故、こいつを稽古に付き合わせたのか謎だった。ただ、妙な違和感が気になったからだろうか。……まぁ、気のせいだろうが。
２人で竹刀を交える。……何か引っ掛かる。近藤さんはこいつを一般隊士として迎えると言っていたが、一般隊士レベルの剣術ではない気がした。
土(……仕掛けてみるか)
並の隊士なら対応が遅れてしまう早さでこいつに向かってみた。
土(……っ！)
一瞬でこいつは対応してから、何故かわざと対応するのをやめた。
A『……っっ！さすが土方さんですね……今のは対応出来ないですよ。お手柔らかに頼みますよ』
こいつは苦笑しながら、そんなこと言っていたが、俺は見てしまった。だからこの言葉が嘘だと分かってしまった。
土(こいつは強ぇ……、総悟より……いや俺より上か……？)
新しい隊士はかなり厄介な野郎だと知ることになっちまうとは……。後で近藤さんに聞くしかねぇか……。
A『……土方さん？どうしましたか？』
考え込みすぎていたようだ、そいつが心配してきた。俺は考えていた事を少しだけ聞いてみることにした。
土｢お前は、何処かで剣を習っていたのか？｣
A『物騒な所に居たので、自衛の為に少々道場に行っていましたが……。何かありましたか？』
土｢……いや、少し強ぇなと思ったからよ。気になったから聞いてみた｣
A『あの鬼の副長に、褒めていただけるなんて光栄です。これで少しは皆さんの役に立てるでしょうか？』
土｢少しだけじゃねぇよ、かなりだな。弱ぇ奴はここには居れねぇからな。お前の強さなら大丈夫だろ｣
笑顔で礼を言うこいつはやはり食えない奴だと思った。少し見とく必要があるかもしれねぇな。
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むー(プロフ) - ゆむさん» ゆむさん、ご指摘ありがとうございます。直ぐに修正させていただきます。 (2018年9月30日 16時) (
レス) id: 5a13424211 (このIDを非表示/違反報告)
ゆむ - 新撰組という字が間違っていますよ。真選組です (2018年9月30日 15時) (レス) id: ca66513d95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むー | 作成日時：2018年9月19日 21時
