雑音の無い人【河上万斉】

昼間の顔合わせ ページ17

髪も男くらいに近付けたし、男用の着流し、新しい刀、さらし……。


絶賛、準備中です。


(双剣メンテしといて良かった……)


当分使うことが無いことを祈りつつ、一応暗殺の時に使ってた面、双剣も持ってくことにした。


準備があらかた終わったところで、いつもの様にヘッドホンをする。


さぁ、真選組の屯所に行ってやろうじゃないか。吉と出るか凶と出るかは分かんないけど。


A『行ってきます』


ガランとした部屋に一言言ってから出る。あぁ、やはり昼間はうるさい。ヘッドホンの音量を少し上げ目的地に向かった。


―真選組屯所


すみません、と言いながら門番に話し掛ける。


A『真選組に入隊希望の更木Aと申します。真選組局長はいらっしゃいますでしょうか？』


少し待ってろ。と門番に言われ大人しく待つ。


入っていいぞ。と門番に言われ、礼を述べてから、客室に案内された。


もう少ししたら局長がいらっしゃるのでと少し気弱そうな隊士に伝えられ、礼を述べ客室で待たせて貰った。


？｢局長！客室にいらっしゃるのでお願いします！｣


近｢あぁ、助かった！山崎ありがとよ｣


あの男は山崎と言うのか。覚えておこう。その時襖が開き、昨夜の男が入ってきた。


近｢本当に来てくれるとは思ってなかったぞ！A！｣


A『まぁ、頼まれたので……。近藤さん折り入って真選組に入隊させて頂きたく訪ねてきました。更木Aと申します』


典型的な文を並べ、名乗った。


近｢あぁ！お前ぇさんなら大歓迎だ！これからよろしく頼むなA！｣


A『はい。よろしくお願いします』


今までの仕事で1番スリリングな依頼が始まった合図だった。

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