同期..005 ページ8
取り敢えず、部屋を片そう。
郁ちゃんに見られても恥ずかしくないようにね、
片付け終わり、郁ちゃんの部屋を訪ねた。
『郁ちゃん、起きてる??』
「あ、はい、起きてます!!」
「どぉもぉ〜、月光2正」
『アナタは......、郁ちゃんと同室の柴崎さん だよね』
「頭脳明晰で冷静沈着な月光2正に憶えて頂けているなんて。光栄です」
『郁ちゃん、借りるよ』
「あたしもいいですかァ??」
『別に私はいいけど、郁ちゃんも大丈夫か??』
今回の相談を持ちかけてきた郁ちゃんに確認を取らないのも悪いと思い、郁ちゃんに問い掛けると「はいっ、大丈夫です!!」と元気に返してくれた。
元気なのは結構なコトだが、一応いま夜だから静かにね......(笑)
承諾も得られたコトだし、私は2人を連れて自室へと向かった。
女性の場合は3正以上になると個室が与えられる。
なので、1人で呑みたいときや愚痴を訊いてもらいたいときなど 様々なところで場所を提供するコトが出来る。
2人を自室へと通し適当に座るように促す。郁ちゃんは緊張していたが、柴崎さんは遠慮もせずに窓際に座った。
郁ちゃんと柴崎さんにはお茶を。自身にはビールを出し 軽く乾杯した。
『さて、と。それで 相談ってなにかね??』
「あの、黒影教官に今日言われたんですけど、」
『なんて??』
「«いつまでもスポーツと訓練を同じと考えてるなら荷物まとめてさっさと茨城帰れ、ど阿呆!!»って、」
『あー...』
なんでアイツはそうキツい物言いしか出来ないのかな......、これで郁ちゃんが辞めちゃったらどーすんのよ。後悔しても遅いんだからなって忠告してあげたのに。
柴崎さんも静かァにお茶を啜りながら私の言葉を待っていた。
なんて言ったらいいのかなぁ。ヘタに慰めても今の郁ちゃんには響かないだろうし。
『それで、どうしたらいいかわかんない。ってコトだよね??』
「はい、」
『それじゃあ、郁ちゃんにアドバイスをあげるよ。«郁ちゃんにとって陸上競技と訓練って同等の価値観なのかな??»』
「へ、」
「さ、笠原。もう遅いし肌のケアして寝るわよ〜。月光2正、この子の相談乗ってくださってありがとうございました」
「ちょ、柴崎っ」
『あ、柴崎さん。麻子ちゃんって呼ばせてもらってもいいかな??』
私がそう問うと「ええ、どうぞ」と営業スマイルで返ってきた。
郁ちゃんたちが自室に戻ったところで。黒影を問い詰めに行きますか......、
私は、自身のモヤモヤを完全に忘れていた
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moe(プロフ) - 新作かきはじめたんですね!堂上教官好きだから、楽しみです!! (2017年8月19日 20時) (レス) id: 0b0aeb7aa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HONEY×BLOCK | 作成日時:2017年8月13日 16時