この気持ちの名前を知りたい【堂上篤】 (ページ7)

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同期..004 ページ7

堂上は意味深な言葉を残し、「戻っていいぞ」と私に告げ、自身はどこかへ向かった。

......??なぜ私が郁ちゃんをどう思っているか、堂上が気になる??

意味がわからない。ソレは私の感情だ、誰かと共有すべきコトではない。

そして、堂上に訊かれそのコトに戸惑いと哀しみを感じている自身のココロも、意味がわからない。

「あの、月光教官...ぁ、月光さん日報です、」

『ん??ああ、帰っていいよ。教官の方が言いやすいのならそちらで構わないよ』

「じゃあ、月光教官と呼ばせてもらいます、お先に失礼します」

郁ちゃんは私の言葉を訊くと嬉しそうに目を輝かせた。

昔はるーもコレくらいかわいく純粋だったのにな。

私は『寮に帰ったら郁ちゃんの部屋、訪ねるからね』と伝え、郁ちゃんに背を向けた。郁ちゃんは私の背に向かって、「はいっ、ありがとうございます!!」と答えた。素直でかわいらしいコトだ。

黒影の«あの件»に関しては少し特殊な箝口令が敷かれていた。

訊かれても答える気は毛頭なかったし、面接時から黒影や堂上を除くメンバーは温かァく見守るとココロに決めた。(ときにはからかいを交えながら)

堂上はそういったコトに介入しないため、周りからは「ノリが悪い」「頭が固い」と言われていた。

そのたびに堂上は「からかうコトに意義を感じないので」と唱え、その場を去る。

堂上の日報に判を押し、自身の日報もさっさと書き上げその日報をまとめて隊長へ提出したのち寮へ帰った。