三輪ちゃんに成り代わった件について

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私が一つ呼吸をする間に、何回攻防が行われているのだろうか。

綺麗に挟み撃ちの状況下、堕氣はまだピンピンとしている。
…まぁ、そりゃあそうか。だって、時間を巻き戻せば何もかもが元どおりなんだもの。

ただ、大きく時間を巻き戻せないのは、間違いなく悟のおかげ。というか、自分にしか術式をかけられないのは、悟の無下限呪術があるから。

もしも悟がいなかったら、ひょいっと私しか堕氣の存在に気づいていない時まで戻ってイチコロだよね。

悟という存在が術式の広範囲な展開を邪魔するのだ。


じーっと三人の戦いを観察する。
いつでも動けるように構えながら、生唾を飲む。

うひぁ〜、私が三輪ちゃんだからって、死なないとは限らないんだぞ！


うわっ、うわ、すぐ、すぐぐ、んんんん傑く((
全角度がイケメン…まじ国宝級だわ…


悟と堕氣の攻防、そして傑くんの呪霊のサポート。

傑くんは完全に後方へ回ったのか！意外だなぁ…

もっとガンガン攻めるのかと思ってたけど、慎重派？漫画じゃあ呪霊をずっと使ってたけど、体術もやってたから武闘派かと…

「Aちゃんっ、危ないかも！」

「えっ」

大きな、地の割れるような音が轟いた。
思わず目を見開き、音のなる方を向くと、傑くんの呪霊の中の龍が崖へと突進し、落石させていたのだ。

その下には、悟と堕氣がいた。

信頼故のこの作戦…かな？
２人のような関係性がなければ、こんなのはまずやろうと思わない。

…まぁ、
(悟じゃなきゃ、実現は不可能だけどね)

いててててー！！
ポコポコと小さな石が当たるんじゃ！


てかなんか近視感があると思ったらさ
アレじゃない？

ナナミンが対真人in下水道

でやったのと一緒やないかーい！

あの、なんていうんだろ、コンクリートかな？あの、壁をね、破壊して真人にぶつける？じゃん？

アレみたいじゃない？？？

先輩をきちんと見習ったんだね…ナナミン

そんな馬鹿げた事を考えている暇も今はない。
頭を左右に振り、気持ちを入れ替えて…

ギュッと拳を握りしめながら、走る。

思い切り踏み込み、地面を蹴り、我武者羅に。
今、今！
堕氣が、きっと気を抜く、大掛かりな攻撃のあと！

ただ傍観していただけじゃないんだよ。
弱いと思って油断してるでしょ。
私に、戦いは出来ないって思ってるんでしょ。

まぁ、その通りだけど。

あの最強の２人につきっきりでしごかれたんだ。


(なにか、結果は残したいよね)


「う"ぉっ、りゃぁあああああああ！！！！！」

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