赤色の光 ページ2
「お母さん。」
「ごめん璃依。ごめんね。」
泣いているお母さんと、必死にお母さんを支えてるお父さん。
話もしなくなった兄さん。
これが家族なのかな。
兄さんは頭が悪くて、でも塾に行かせてもらえて。
塾をサボって遊びに行くような兄さん。
なのに、お母さんは兄さんを気にかけてる。
俺はまた、1人。
兄さんが受験のとき。
たちまち家族は崩壊していった。
借金は膨らんで。
兄さんは受験で機嫌が悪くて、
お母さんと毎日喧嘩した。今日だってそう。
「もうやめてよ、。」
俺がそう声をかけたって。
誰にも届かない。
受験が終わって、兄さんは大学へ行った。
でもそれと入れ替わるように、お母さんが。
うつ病へ。
「お母さん。」
「璃依。私は、璃依とお兄ちゃんが死にそうになっていたら、お兄ちゃんを助けるかもしれない。ごめん、ごめんね…。」
「そ、っか…。」
それが俺の小学校時代。
こんな家族おかしいのかな。
俺は何もかも絶望で、1人で。
人より優れていたことが、
誰にも迷惑をかけないこと。
親にも見てもらえなくて、
一人でもちゃんとしてないといけなくて。
でも、ある日。
母さんの病院に付き添ったとき。
ある二人の友達に出会った。
その二人に今の境遇の話をした。
ふたりも同じような環境で、
俺はなぜか、同じ境遇にいる子がいて嬉しいと思った。
でも、その子達は病気で。
2人も治すのは難しいと言われていた。
いつか死ぬ、そう言われた。
なんで俺じゃないんだろう。
なんで俺が死ねないんだろう。
なんで俺の周りの人たちを奪っていくんだろう。
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みい(プロフ) - 更新ありがとうございます!めっちゃ面白いのでこれからも頑張ってください! (2023年1月15日 18時) (レス) @page6 id: aa9cc439ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぅち | 作成日時:2022年12月11日 12時