夏油傑の悩みの種 (ページ35)

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夏油「熱があるじゃないか…」

家入「夏油運んで。薬用意する」

夏油「ありがとう」

傑に姫抱きされた体は熱を帯びていてとても熱かった。私は硝子が言うようにバカなのかも…風邪引いたことにも気づかないなんて。

『ごめん傑…』

夏油「大丈夫。寝てていいよ」

『うん…ありがと…』

走っているのか揺れる感じが心地よくて目を閉じた。起きても傑が隣にいてくれたらなぁ…硝子や梨花じゃなくて傑に看病してもらいたい、というのは我儘なのだろうか。

『傑…』

夏油「ん？どうかしたかい？」

『んーん…』

夏油「そっか。寝てていいよ」

『んー…』

傑がとてもキラキラして見える。カッコよくて優しくて強い。硝子はクズだって言ってるけど私はそうは思わない。

胸の鼓動がどんどん大きくなっている気がする
この感情は何なんだろう。何て名前をつけたらいいんだろう。

頭が回らないせいかここの感情に名前をつけることはできなかった。

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