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すっかりオレンジに染まった教室に1人居残り、黄昏れる。この時間が大好きだ。何かカッコイイじゃん?
1年の頃はそんなことを思い、毎日居残っていた。だけど今となってはそれが習慣になってしまった。ま、でも自分のことを見つめ直すいい機会だと思うよ!
『ここに来て良かったな』
私の家は元々呪術師とは無関係だった。言わば非呪術師。呪霊や呪術師と関わるなんてないと思っていた。だけど私はずっと見えていた。人の形ではない何かがそこにいると。でも不思議と怖くはなかった。
『筆箱とか傘とか…身の回りの武器になるもので祓ってたなあ』
懐かしいな。ここに来たときは悟から呆れられたっけな。何でかって?理由はひとつ。私がこの業界のことなどに無知だから。
でも仕方なくない!?普通に育ってれば呪術師なんてならなかったのにさ!急に夜蛾先生から「呪術師だから来い」だなんて言われたんだよ!?
ま、私の実力見てびっくりしてたけど。
夏油「A、まだいたんだ」
『傑!どしたの?』
夏油「私の部屋で話そうか、ということになってね。良かったらどう?」
『え!行きたい!』
夏油「じゃあ行こうか」
『うん!ありがとね!』
ニコッと笑いかけると私よりも遥かに高い身長の傑から頭を撫でられた。そして私と同じように笑いかけた。
その時にドキッとしたのは傑の顔が夕日に照らされていて美しかったからだと思う。
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作者名:空白 | 作成日時:2021年6月9日 23時