女子の闇

マリーの能力は危険 ページ33

コンコン


ラーズ｢愛希奈、入るわよ？｣


愛希奈｢うん｣


ガチャ


ラーズ｢……｣


愛希奈｢どうかしたの？｣


ラーズ｢ねえ愛希奈？この間、私達の能力の話をしたでしょう？その関係の事なんだけど…マリーの能力について。｣


愛希奈｢えぇ。すごく良い能力だと思うよ？｣


するとラーズは深刻そうな顔をした


ラーズ｢確かに珍しい良い能力だわ。でも、あのまま放置しておくと危険なの｣


？？？


愛希奈｢えっと…どういう事？｣


ラーズ｢あの子ね、まだ能力の使い方を分かってないの。例えば、必要な時に能力が使えなかったり、必要ではない時に誤って使ってしまう事。これが1番危険なの｣


愛希奈｢誤って使う……？｣


ラーズが何を言っているのか私にはあまり分からない。だが、なんとなく分かった気がした。


ラーズ｢彼女は、さっきのように花瓶を壊したり目に見えるものはもちろん。でも、人の精神や健康などの目に見えないものも壊すことができる。だとしたら？｣


愛希奈｢だとしたら……？…………！｣


ラーズ｢人生を壊すことができる。心臓を壊せば人は死ぬ。｣


愛希奈｢じゃあ、マリーは簡単に人を殺せちゃうじゃない！しかも…それがコントロール出来ないとなると…！｣


ラーズ｢事の重大さに気づいたようね｣


愛希奈は簡単に人を殺す事ができる


でも、それが本人の意思じゃなく、間違って能力を使ってしまった時に彼女はどんな気持ちになるだろうか


ラーズ｢彼女はその事に気付いていると思うの…多分｣


愛希奈｢それは教えてあげるべきじゃないかな｣


ラーズ｢…そうね。姉として伝えると、なんらかの喧嘩になるかもしれない。だから、愛希奈が伝えてくれないかしら｣


マリーのためだ


愛希奈｢分かった｣

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