File18 ページ40
「よっ忠犬ハチ公 …なぁに抜け駆けしてんだよ」
マイと飲んでいたほろ酔いの伊吹は自分に凭れているAの姿を見て口を尖らせた
「俺がいつ飼い犬になった それに抜け駆けなんかしてない Aがお前を待ちくたびれて寝たんだよ」
「Aちゃん 寝てると尚更きゅるきゅるだね〜かーわいー｣
「うるさい くっつくな！お前こそ手綱をぶっちぎって走る野犬だ」
しゃがんでいる志摩の肩に身を預けるAの隣に腰を下ろすとこれでもかとばかりに伊吹も身を寄せた
「ベトナムで相手を犬に例えるとめっちゃバカにしたことになる」
「じゃあ言うなっ、」
「でもね もっと酷いのがカタツムリなんだって ビビってピュッと殻に隠れる カタツムリみたいに弱い」
「…カタツムリね…」
「なんかもう…なんつっていーか分からなかった…国の罪は俺たちの罪なのかなぁ」
「なんだ熱でもあんのか」
柄にもない言葉を呟く伊吹の言葉に志摩は眉を顰めた
「俺がさ…ごめんねって言っても何十万ものロボットにされた人たちは救われないんだよ？みんなどうして平気なんだろ…」
「見えて無いんじゃない…見ない方が楽で見てしまったら世界が僅かにズレる…そのズレに気づいて逃げるか、また目を瞑るか…」
志摩は隣で寝息をたてるAに視線を向けた
「それってさ…志摩の話？何かに気づいて自分が信じられなくなった…」
「…」
伊吹の言葉は志摩はあの日の夜…そして彼が居なくなったその日の事を思い浮かべた
救えなかった 責めてしまった
無力な自分
「ワン」
「ちかっ！！近づくなっ！！」
声で横を向けば間にいるAを越えて伊吹の顔が横にあり 咄嗟に跳ね退いた
「おっと！志摩 突然動くとAちゃん倒れちゃうじゃーん！それより！俺はバディとして志摩の不審な匂いを嗅ぎとったのっ！」
「嗅ぐな嗅ぐな！勝手に嗅ぎとるな！、俺の話は良いんだよ！今はマイちゃんと水森の話だよ！！」
「ふーん」
「マイちゃんが好きなのが水森ならやっぱり犯人は水森なのかもしれない 彼女なら口を割らないと考えた」
「マイちゃんの気持ちを利用して強盗したんだったら…相当なクズだな、」
「クズなんだろ」
志摩の言葉に伊吹は信じられないとばかりに立ち上がり頭を抱えた
「え？クズ？マイちゃんが惚れた男はクズなのか！？」
20200830
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たみお(プロフ) - りょうこさん» わざわざ長々感想頂いてありがとうございます！こんなに喜んでいただけるとは思いもよりませんでした これからもまだ連載しておりますのでよろしくお願いします！＼(^o^)／ (2020年9月17日 23時) (
レス) id: 6a9b333648 (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ - こんなことで喧嘩するなんて大人気ない ましてや後輩の彼女に腹を立てるなんて…の部分は、志摩さんが自分自身に、俺としたことが…と言う印象も受けました！何度も読ませて頂いて、色々と書きたい思いが出てしまい、長々と申し訳ございません！m(__)m (2020年9月17日 6時) (レス) id: ba306ee394 (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ - 最初の２つ目のコメントで、訂正と抜けてしまった部分が、ございます。相手を思って合っていて、と書き込みをしてしまいましたが、思い合っていて、優しさを感じましたし、とても仲良いんだなあと言う印象をもちました。が正しい文章でした！申し訳ありません！m(__)m (2020年9月17日 6時) (レス) id: ba306ee394 (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ - 雰囲気が、ホッコリしました！素敵な作品を書いて頂き、ありがとうございました！本編も楽しみにしております！ (2020年9月17日 6時) (レス) id: ba306ee394 (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ - いつつも、中立な立場と言うイメージが強かったので、どちらかに肩入れすることなく、解決へ導く部分が、さすがだなと思い、ドラマのシーンのようでした！2人が、うどんを食べて、意見がピッタリの所が、喧嘩などなかったかのような反応で、自然と仲直りできている (2020年9月17日 6時) (レス) id: ba306ee394 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たみお | 作成日時：2020年8月19日 19時
