[短編集]姦しく幸せな日常を[wrwrd][完結]

水風船を投げてみた ページ1

[水風船を投げてみた]



グルッペン



グ「！？ま、待て！！トントンに怒られるゾ！」

突然投げられた水の塊に彼は目を見開き逃げた
精一杯の脅しのようだが残念。
彼にはもう手を回し済みだ、
女中と共にキチンと後片付けをすることと
書類など大切な物は濡らさない配慮をするという条件付きで。
「さっむ…！！」
流石の彼もこの寒い時期に水風船は酷だったようだ




トントン


ト「っ！！！…まあ、許したるわ…」

彼が書類を持っていないタイミングで襲撃
驚いたあと、一瞬般若が見えたが直ぐに引っ込んだ
きちんと見計らったことに気付いているからだろう。
「つっめた…」と呟く彼にまた水風船を構えれば
流石に怒られた。




鬱先生


鬱「さっむ！！！」

自身の体を抱き、震えを抑えようとする彼は
なんでこの時期なん！？と貴方に尋ねた
別に意味は無い、何となくだ。
貴方が少し考える素振りをして
『この時期やからやん？』と答えれば
「どこの芸人なんよお…」と情けない声が返ってきた




ゾム


ゾ「めっちゃおもろいの持ってるやん！！」

奇襲をした筈なのだがいつの間にか水風船は彼の手元
腹が立つほどに手早いその行動に溜息をこぼす
『悪戯回り、しよっか』
彼に仕掛けるのはもう無理だろうと悟り
声をかければ、彼はキラキラと顔を輝かせ勢いよく頷いた




シャオロン


ｼｬ「うわ！！何すんねん！」

彼に水風船を投げれば俊敏に避けた
背中を狙ったのにも関わらずだ
流石ーと言いながらまた投げ付ければ
今日はそういう日かと言わんばかりに溜息をつき、口角を上げた
「俺投げんのは上手いねんからな？」
ゾムが渡したのか、彼の手元には同じ水風船
返り討ちとは言わないがお互い濡れた

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