嘘の。(kn) ページ31
嫌い。
ちょっとした悪戯程度の気持ちの言葉で、雰囲気が一瞬で変わった事を鈍感な私でもわかった。
色素の薄い金髪のような髪、水色の瞳、彼、コネシマ。
いつも太陽のような表情を見せるのに、
悪寒が走るほどそれはあまりに冷たい。
コ「…それほんまか」
グッと、力強く両肩を掴まれる。思わず少し顔を顰めてしまうほどの強さだった。
ここで絶対に踏み入ってはいけない気がした。
この両手を振り払っては何か崩れることをハッキリ感じ取った。
『嘘だよ。』
ニッコリと繕って、彼に微笑む。
じっ、と見つめられた後、「やろな」と一言。けれどその同調で雰囲気が一気に和らいだ気がした。
無意識に息を浅く吸っていたようだ。私は思わず大きく呼吸をした。
両肩を離され、ジワジワまだ痛む肩を反対の手でさする。
何事も無かった様に立ち去ろうとした彼がくるりとこちらを向いた。
コ「…嘘でもやめといた方がええで」
含みのある、あまりに綺麗な微笑み。
警告、といったら正しいだろうか。二度はないと暗に言われた気がした。
ふわりと冷たい風が頬を撫でる。
私はその笑みに微笑みで返した。
『…雨降りそうやな』
今度こそ一人きりの廊下。外を見やればいつの間にやら、厚い雲が空を覆っている。
通り雨ですめばいいけど。なんて、他人事のように窓に背を向けた。
＿＿＿＿＿＿
悪戯で嫌いといってみた…抜粋
終わり
ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←そんな都合のいい話(tn)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 126人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琴葉(プロフ) - Nebelさん» いえいえ！こちらこそありがとうございます！多分相手も、うわ、あいつらか…と心底嫌そうな顔してるんやろな…と思いながら書きました笑 (2022年5月7日 1時) (
レス) @page23 id: bc3093acc5 (このIDを非表示/違反報告)
Nebel(プロフ) - リクエストに応えていただきありがとうございます！主役達と夢主ちゃんが互いに背中を預けられる､､メッチャいい！(≧∇≦)bこのコンビが敵にまわったら絶対誰も勝てへん(確信)w (2022年5月6日 22時) (レス) id: ad724ae68b (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 夜雫さん» 夜雫さんコメありがとうございます！遅くなりましたが了解しました！徐々にまた更新していくと思いますので気長にお待ち頂けると幸いです…！ (2022年5月4日 8時) (レス) @page23 id: bc3093acc5 (このIDを非表示/違反報告)
夜雫(プロフ) - 日常シリーズが完結した後に見つけました。文とか、彼の反応とかが好きすぎてやばいです！あの！あの！｢彼らに悪戯で嫌いといってみた｣をしてくれませぬか！？主様が好きすぎて辛いです！ (2022年4月7日 20時) (レス) @page13 id: 1708361fbd (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - かみぶくろさん» 日常シリーズから見てくださってるんですか！とても嬉しいです…!!リク了解しました、遅くなるかと思いますが気長にお待ち下さいませ！ (2022年2月1日 16時) (レス) id: bc3093acc5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：琴葉
| 作成日時：2021年10月4日 19時
