5話 鮮血 ページ7
『返して!!それは、使っちゃだめ…!!』
なんとか男から試験管を奪う。
せめて、これだけでも渡さないように…
「なんだよっ…!!はなせ、この…!!」
『っ、う…!!』
男が取り出したそれは、私の体に勢いよく突き刺さった。
その衝撃で、試験管が手から滑り落ちる。
弾けるように割れたガラスとしばらく見ることのなかった赤い鮮血が辺りに飛び散った。
『っ、は…』
お腹に深々と刺さったナイフが引き抜かれて、体の力がフッと抜ける。
よかった…これでもう血は使われないで済むよね…?
口の中が鉄の味でいっぱいになって、思わず咳き込んだ。
冷たい壁に背中を預けたけど、それも苦しくなって床に倒れる。
ナイフが床に落ちる音と、私の名前を呼ぶ大好きな人の声をぼんやり聞きながら、私は意識を手放した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nait@(プロフ) - 妄想中気がついたらときどき(( (2018年1月2日 22時) (
レス) id: ec076a3ff1 (このIDを非表示/違反報告)
夢叶@こたぬき(プロフ) - あるんですかwww (2018年1月2日 21時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
nait@(プロフ) - えええ...それ私もたまにあります(( (2018年1月2日 21時) (レス) id: 6c9f325caa (このIDを非表示/違反報告)
夢叶@こたぬき(プロフ) - いえいえ！…ふと下を見ると謎の液体(よだれ)ガガガガガ (2018年1月2日 13時) (レス) id: e2df0854b1 (このIDを非表示/違反報告)
nait@(プロフ) - ｱ...ありがとうございます(*´∀`*)亀更新ですが読めるところまで読んでくださると嬉しいです... (2018年1月2日 13時) (レス) id: 6c9f325caa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：nait | 作成日時：2017年9月25日 2時
