【ky】最終兵器と白銀少女【実/況/者】 (ページ26)

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24話　いつかはページ26

「あ!!短い針が5のとこ過ぎてる!!」

成り行きでどこのガキかもわかんねぇやつと話してたら、いきなりそんなことを言い出した。

『あ…5時ってこと…?』

「うん、5時!!」

ky「おお」

一瞬理解できなかった俺、ヤバいな。

そしてすぐわかったAすげぇ。

「もう帰んなきゃ。…おねえちゃんたち、また会える?」

『え?えっと…』

ky「おう、また来るから多分会えるぞ!」

「ほんと!?」

あー、めっちゃ目キラキラしてんじゃん。

いいよな、子供って無垢だし純粋で。

ky「ん、今度はもっと遊ぼうな!」

「うん、遊ぶ!約束だからね!!バイバーイ!!」

ky「じゃあな～」

男の子は、満面の笑みを向けながら手をブンブン振って行ってしまった。

Aと一緒に手を振り返して、謎の沈黙。

ky「えーっと…じゃあ、俺らも帰るか」

『…うん』

しれっとAの手を取ったら、握り返してくれた。

あったけえ。

ky「…A、俺さあ…ずっとAといたい」

『え?…うん』

ky「一生、これからもずーっと」

『それ、もう何十回も聞いたよ…?』

ky「うん、知ってる」

『もう…そういう言葉は、もっと大切にするべきでしょ…?』

ky「えー…あ、じゃあ、いつか本気の本気の本気で言うから、それまで待ってて」

『…え』

ky「俺、その時は心こめるから…ねえ」

返事が返ってこないからAの顔色を窺うと、そっぽを向いていた。

ky「…怒った?」

『…ううん』

え…違うって言ってるけど、こっち見てくんない…

…なんか、ヤバくね…?

も、もしかして、俺怒らせちゃったのかな…!?

ky「…あ!!もちろん普段言ってるのもちゃんと心込めて言ってんだぜ!?ただ、その時は特に心込めるって意味で、つまり…」

『…ふふ、わかってるよ』

ky「え…」

Aに笑われちゃった…

笑顔になってくれたのは嬉しいけど、なんか恥ずかしい。

時々Aの気持ちが分からなくなるから、戸惑っちゃうんだよなあ…

『…待ってるね』

ky「…!おう!!」

「待ってる」、か…なんか嬉しいな。

うん、そうだ。俺頑張んなきゃな。

Aの笑顔がもっと見たいし、なにより、俺と一緒にいて幸せだって思ってほしい。

ky「A、俺頑張るわ!!」

『ん…?えっと…うん、頑張ってね…?』

ky「おう!…なあA、また一緒に外こような」

『…!うん』

短い間にいろいろあって疲れたけど、また少しAとの距離が縮まった気がして、嬉しかった。