【Discover】 ページ5
(Aside)
「行っちゃった…」
「武道くんの帰りを待ちましょう」
「うん。私は一度本部に戻って、当時の供述書と東京卍會の当時のメンバーの所在を確認してみる」
「戻ってきた時には変わっている可能性もありますよ」
「一先ずの保険にね。8月3日より前に一度戻ってくる可能性もあるから」
「わかりました。送ります」
「大丈夫。下でタクシー呼ぶから。花垣くんについててあげて。」
そう言って私は、直人くんの部屋を出る。
エレベーターで下に降りて、タクシーを呼ぶためにスマホを操作しながらエントランスを出た。
「はい、○☓タクシーです」
コールが鳴って電話から声がする。
「あ、すみません、タクシーを…!」
突然、体をグイッと後ろに引かれ、口に何かがあてられた。
そのまま後ろからホールドされて身動きが取れなくなる。
咄嗟の事にスマホが手から離れてしまい、そのまま地面に落下した。
一体誰が?
なんで…?
頭の中にプカリ、プカリと疑問が浮かび上がった。
まだ電話の向こうとは繋がっているようでうっすらともしもしと聞こえてくる。
とにかく、この状況をなんとかしなければ…
口元の布はしっとりしていて、何かが染み込んでいるのが見なくてもわかる。
つまり、咄嗟に止めた息が切れる前にこの状況をどうにかしないと!
私は、ヒールで相手の足を踏みつけようと片足を浮かせる。
「久しぶりー」
「っ!」
耳元で聞こえた声に思わず固まる。
聞き間違えるはずがない、聞きたくない声。
文字通り、息を飲んでしまった。
ドクンドクンと心臓の音がうるさく鳴っているのがずっと遠くに聞こえた。
さっき驚いた時に、吸いこんでしまったみたいだ。
目の前がぼやけて意識が遠のく。
ごめん、花垣くん…直人くん…
「おやすみ♡」
悪寒が走る程に猟奇的で愉しそうな声とガシャンという物が壊れる音を最後に私は、意識を手放した。
一台の車が横付され、Aを抱えた男が鼻歌を歌いながら乗り込んだ。
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はいず(プロフ) - ATR214YSさん» ありがとうございます(*^^*)なかなか時間が作れず待たせしてしまい申し訳ありません!更新頑張りますので、またお時間のあるとは是非お付き合いいただけると嬉しいです! (2021年12月17日 20時) (レス) id: 99916fa5c7 (このIDを非表示/違反報告)
はいず(プロフ) - ttakedasaki0906さん» コメントありがとうございます!ゆるゆる更新でお待たせしてしまい申し訳ありません!これからも引き続き、更新頑張りますので、お時間のある時にお付き合いいただけると嬉しいです(*^^*) (2021年12月17日 20時) (レス) id: 99916fa5c7 (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - 待ってましたっ更新お疲れ様です! (2021年12月9日 18時) (レス) @page47 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
ttakedasaki0906(プロフ) - 楽しみに続き待ってます! (2021年12月7日 8時) (レス) id: 732dff87b6 (このIDを非表示/違反報告)
はいず(プロフ) - Marie Lunaさん» 温かいコメントありがとうございます!励みになります!時間の許す時に更新できればと思いますので、お暇な時にでもお付き合いいただけると嬉しいです(*^^*) (2021年11月19日 6時) (レス) id: 99916fa5c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はいず | 作成日時:2021年10月16日 13時