50 お爺様 ページ50
冬服に代わる季節。アエシュマはコートを羽織ってマフラーを巻いて玄関の扉を開けようとする。すると、
「最近、気が緩んでいないか?」
重圧のある低い声が後ろからかけられる。車いすに座った白髪と髭をもつ老人。この世で一番嫌いな男。
アエシュマ「・・・いえ、そのようなことは」
「プルソン家の次男」
アエシュマ「・・・」
「気が緩んでいるのではないか?お前は家を継ぐか、子を成すこと以外に役目などないのだから。今、男に現を抜かすことはゆるさんぞ」
アエシュマ「わかっております」
「音楽祭、儂はいかんがキリエライトとネビロスは向かうそうだ」
アエシュマ「了解いたしました。では、いってまいります」
扉を開けて外にでる。羽を伸ばして飛び上がる。不安からか鞄を胸元で抱きしめる。
アエシュマ(大丈夫、大丈夫・・・きっと、逃げ切れるから)
家を継いでドンになって真っ先にあの男を殺す。自分が名も知らない、興味なんかない男と結婚させられる前に。家を継いでネビロスと共にあの男を殺す。
アエシュマ(・・・音楽祭かぁ・・・ソイはどうするんだろう)
学校にたどり着くと顔をうずくめていたマフラーを緩めながら教室へと向かう。中へ入るとみんな冬着だった。
アエシュマ(なんか新鮮だなぁ・・・)
挨拶を交わしてジャズの隣に腰を下ろす。反対をちらりと見て笑顔を浮かべて、「おはよう」と口パクで挨拶をする。
プルソン「・・・おはよう」
アエシュマは満足げな顔をしてにっこりと笑う。プルソンは勢いよく反対側を向いた。
プルソン(かっ、かっわいい〜〜〜!くっそ、久しぶりの破壊力の高さっ!はー口パクて。口パクて・・・もう愛おしい。圧倒的好き。心臓うるせぇ〜〜〜)
クソデカ感情を抱えているプルソンはいつも通りだった。むしろ年々悪化していく。もはやアエシュマ=愛おしい以外のなにものでもない。そろそろやばい。
音楽祭ではエリザベッタを全面に出すことが決定したようで、その様子を不安そうにアエシュマは見ていた。
アエシュマ(あー、こりゃこの教室ともおさらばかなぁ・・・まぁソイがいればどこでもいいや)
カルエゴが話を聞いて「もう一人」という単語を出した時、アエシュマは嬉しくなった。
アエシュマ(お、もういい感じですか?いいねいいねー!!)
わくわくした様子でプルソンを見ていた。すると、
カルエゴ「だから、そこに」
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カンパチ - 18触れるでウォラクさんではなくウォクラさんになってますよ! (2021年7月25日 9時) (レス) id: be5f26f260 (このIDを非表示/違反報告)
最中(プロフ) - 安良岡さん» ゆっくりでいいので、無理しないで下さい! (2020年8月12日 19時) (レス) id: 811632a414 (このIDを非表示/違反報告)
安良岡(プロフ) - 最中さん» コメントありがとうございます。プルソン最高ですよね。本誌が進んだので更新再開しました。更新頑張ります (2020年8月11日 14時) (レス) id: 9598827ae1 (このIDを非表示/違反報告)
安良岡(プロフ) - エメラルド・アリスさん» コメントありがとうございます。更新頑張ります (2020年8月11日 14時) (レス) id: 9598827ae1 (このIDを非表示/違反報告)
最中(プロフ) - はぁ、はぁあああ!!!プルソン、プル、プルソン君の、ゆ、夢小説…!!はぁ〜↑(←プルソン君リア恋)(過呼吸)、お、応援してます!!自分のペースで頑張って下さい! (2020年8月10日 23時) (レス) id: 811632a414 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:安良岡 | 作成日時:2020年4月24日 13時