検索窓
今日:6 hit、昨日:7 hit、合計:51,345 hit

44 傷物 ページ44

鬼ヶ崎「鶴崎ちゃんに関しては本当に悪かったな・・・ボロボロに・・・。」

鶴崎「そうですね、傷物にされましたね?」

鬼ヶ崎「はっ・・・つまり責任をとって結婚を!!オゴッ!!!」

海亀「もう三発ぐらい食らいますか?」

駆堂「おいハイライト消えてんぞ。」

ザクロ「しかし本当にボロボロになったな。痛くないのか・・・いや痛いよな・・・。」

鶴崎「今そういうの言ったら担いで地上に持ってかれるから待って。」

多少の会話を行って鶴崎は結局海亀に担がれながら自室へと戻った。

バタン。

扉が閉まり、鶴崎は壁にもたれながら寝室へと向かう。ベッドに倒れこみシーツに包まる。

鶴崎「誓いの言葉。病める時も健やかなる時も、喜びの時も悲しみの時も、富める時も貧しい時も、死が二人を分かつまで・・・私はミウちゃんを愛することを誓います・・・。」

ネックレスを服の中から取り出し、そっと口づけをする鶴崎。その表情はとても幸せそうだった。

そして同時刻。

シアタールームに一人の男がいた。鬼ヶ崎カイコクだ。モニターに映るのは、モニターから響くのは、

鶴崎「あああああぁぁぁあああぁぁぁああ!!!!??!!」

鶴崎の絶叫と苦しみを必死にかみ殺す途切れ途切れの言葉。

鬼ヶ崎「・・・。」

無言でモニターを見続ける鬼ヶ崎。映像は彼女が自身の血だまりに沈んだところで途切れた。

鬼ヶ崎「脱出ゲーってよりはリョナゲーじゃねぇか・・・。」

致命傷を確実に外している攻撃の数々。あきらかに彼女にあたることはなくても恐怖心をあおる大岩。見ていて気分がいいとはたとえ嘘でも決して言ってはいけない物だった。

ザクロ「鬼ヶ崎、何をしている。」

鬼ヶ崎「うぉ!だからそれやめろって・・・。いつからいた?」

ザクロ「最初からだ。何をするかと思えばなんでこんな・・・こんな・・・。」

モニターを見てと言葉を詰まらせる忍霧。最初からという事は何もかも見たのだろう。

鬼ヶ崎「俺が見たっていったら鶴崎ちゃんは嫌がるだろうし、海亀は怒るだろうけど・・・少なくとも俺は見とくべきだとおもったからなぁ・・・。それだけでぇ。」

ザクロ「・・・そうか。ならあの二人には言わないでおこう。」

鬼ヶ崎「お、助かるぜ。共犯者だな。」

ザクロ「俺まで犯罪者な言い方は止めろ。」

鬼ヶ崎「いや俺別に犯罪者じゃねぇぜ?」

映像を消し、シアタールームから出る。そしてお互い自室へと戻った。
 

45 コールドスリープ?→←43 突撃



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
47人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:安良岡 | 作成日時:2019年7月28日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。