鷹狩り【完結】

４　　深夜 ページ4

他の隊員とは違い、屋根の上を隠れながら駆けていく鷹宮。サイドエフェクトを使った計算では「迅が足止めが九割」うち百の確率で援軍つき。

可能性としては玉狛。忍田本部長派閥。

鷹宮(私に声がかかってないならーって考えは甘いかぁ。角つきなら声かけたらアウトなの迅さん分かってるはずだし)

ぐるぐると物事を考えながら走り続ける鷹宮。結果迅はやってきて全員止まることになった。

肩にかけたイーグレットをおろし、構える。十字に迅の腕を捉え、引き金に指をかけ、

鷹宮「っ！！」

ダダダダッ！！！

響く銃声。シールドをそれが弾くが長くは持たないだろう。

撃ってきた時枝を睨みつけ、急いでグラスホッパーと切り替え、離脱する。転がり込むように太刀川たちの後ろ、家の塀につっこんだ。

太刀川「鷹宮・・・」

鷹宮「容赦ないなぁ・・・」

ガラガラと音を立てながら起き上がり、石埃を軽く払う。駆け寄ってきた奈良坂の手を借りて立ち上がる。

奈良坂「大丈夫か？」

鷹宮「へーきっ。ん、あんがと」

迅「やー、ごめんね華乃。お前が一番邪魔だったからさ」

鷹宮「まっさきに風刃でおとされることを覚悟してたんでいーですよ」

風間「斬りかかるぞ。お前は高台に戻り援護しろ」

鷹宮「鷹宮了解」

奈良坂とは別のところへ走っていき、グラスホッパーで屋根の上に登る。再びイーグレットを構え、十字に収め、

迅「あぁそうそう。うちにいる近界民。角ないよ」

鷹宮「・・・は？」

迅「角つきは俺の国じゃないってさ。華乃、銃を下ろせ」

鷹宮「うーわっ。意地悪だなぁ」

鷹宮は考える。

鷹宮は近界民の姿を見ていない。城戸は角つきといい、三輪隊もそういった。

可能性１。迅が鷹宮の動きを止めたいがための嘘。しかし今回の作戦を失敗しても次がある。それまでに姿を確認すればいいだけのこと。

可能性２。本部が鷹宮に嘘をついている。迅は黒トリガー。天羽を使うぐらいならまだ制御ができて迅の未来予知にも多少は対抗できる人間の方がいい。

鷹宮「どっちにしろだなぁ」

風間「鷹宮、銃を構えろ。迅を撃て」

迅「華乃。お前ならきっとわかるはずだよ」

鷹宮は銃を構えたまま動かない。

鷹宮「考える点としてさ・・・どっちのがメリットがあるか、っつとこだな」

城戸が騙している場合の利点。本来忍田派閥の黒トリガー、鷹宮を動かせる。
　

５　　利点→←３　　角つき

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