ホワイト ページ40
歩みを止め、目を少しだけ見開いて、揺れる瞳で俺を見つめるAに、どうしようもなく胸の辺りがズキリと痛む。その顔を見た瞬間に、俺はなんとなくコイツの考えていることを悟った。そして、
……間違いなく傷つけたと、いや、傷跡を抉ってしまったと後悔した。
銀「…悪い。気にすんな。忘れろ」
「……ごめん、銀時」
気、使わせちゃったね、と苦笑いを浮かべるソイツは、いつも通りに努めているようで、でも確かにその顔は、何処か苦しそうだった。そりゃあ幼馴染みだ。それくらいの違いなんざすぐに分かる。だが、それに何か声をかけようとすると、息が詰まったように声が出なくて。
……情けねぇな、俺は。
再び歩き出しながら、俺はそう思い、顔をしかめてしまう。
「気にしなくていいよ、銀時も」
と、俺の顔を覗き込み、今度こそいつも通りにAはニカッと笑って見せた。
「まぁ、どんな理由にせよ、私は私がやりたいことをやってるってことよ。自分の道は、自分で決めるもんでしょ?」
そう言って、身に纏ったその黒服を俺にみせびらかすようにくるりと一回転し、どーよ、似合う?と。
銀「……そうだな。似合ってなくはねーな」
「もー、何なの銀時といい土方さんといい、その微妙なリアクション」
そんなんだからモテないのよ銀時は、とほざきやがるソイツにうるせーと返し、なんとなく笑い合う。
「……やっぱり、似てんのかな〜」
銀「あ?何が」
ポツリとなんだか楽しそうに呟いたAに聞き返すと、ううん、何にもとはぶらかされる。それに首をかしげていれば、Aは「あ!」と声を上げ、指を差す。
「万事屋銀ちゃん!アレ!?銀時がやってるブラック企業!」
銀「人聞きの悪いこと言うんじゃねーよ!!至ってうちは白だホワイトだ!!」
「どの口が言うのよ給料延滞野郎が」
銀「ちょっとAちゃん!?ホントどうしちゃったの毒舌すぎだろ!!」
そんな口の悪い子に育てた覚えはありません銀さんは!いい加減泣くよ!?
そんな風に訴えれば、勝手に泣きなさいよと。冷たい奴に育ってしまったものだ。銀さんは寂しいよ。
銀「上がってくか?」
「んー……いや、今度にしとくよ。あんま出てると土方さんにどやされるし」
お前も大変なんだな、そうなのよ全く。
そんな会話をしてソイツは苦笑いしながらも、その面は明らかに楽しそうで。
銀魂!ラッキー食べ物オオオ!!
卵かけられご飯
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パエリヤさん - やばい…やばいです…めっちゃ面白いです… (2021年11月6日 17時) (レス) @page48 id: cc2519b90c (このIDを非表示/違反報告)
ぽんち - すみません…結構前のでしたね…ごめんなさい。お気になさらず (2019年3月20日 18時) (レス) id: 4af8f25fc3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんち - 攘夷がじょういになっていますが、変換ミスでしょうか…?なにかの伏線であれは申し訳ないです!! (2019年3月20日 17時) (レス) id: 4af8f25fc3 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - アカツキさん» あああ!!本当ですね!ご指摘ありがとうございます!!助かりました!!直しておきます!! (2017年5月9日 18時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 題名の【土方十四郎】の郎っていう字まちがっていますよ〜 (2017年5月9日 18時) (レス) id: 83b55b950f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピピコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時:2017年3月22日 14時