爆発音 ページ14
土方side
部屋の中、タバコに火をつけ登っていく煙をなんとなく見送りながらそろそろ仕事に取り掛かろうかとしている朝。今日も今日とて早朝から総悟による襲撃を受け、早くも疲れているのだが、これしきのことで休んじゃいられねぇ。
謎の女、赤坂Aが真選組に入隊することになってから、翌日。どうなるもんだかと頭を悩ませているのだが。
土(まぁ決まっちまったもんは仕方ねぇ…)
腹くくって向き合わねぇと、と今日数回目の溜め息を一つつくと。
「土方さん、Aです」
入って大丈夫ですか、と襖の向こうから聞こえたのは今の今まで頭に浮かべていたソイツ、赤坂Aの声だった。それに眉を寄せながら「あぁ」と短く返した。
「失礼しますね〜」
緊張感の欠片もない呑気な声でそう言うと、襖を開けて部屋に入ってきた。
「おはようございます!」
土「…お、おはよう?」
「なんで疑問系なんですか」
ピッ、と敬礼をしながら笑顔で言うソイツにどう返していいかわからなくなり、どもりながらそう返すと不思議そうに首をかしげた。不審に思っているソイツにそんな態度を取られるとどうしてか気が狂う。
部屋に入るなり机を挟み、少し距離を置いて俺の前に正座で座ったソイツは、「朝から大変だったみたいですね〜」と。
「爆発音きこえてきましたよー。後で聞いたら沖田くんのバズーカだって」
ご無事みたいでよかったです、と苦笑いして言う。聞けば、爆発音で目が覚めたと。
「仲悪いんですね、土方さんと沖田くんって」
「…まぁ、な…」
……て、いうかだ。
土「…お前、なんでここにいんだ」
そう。何故コイツは朝から俺の部屋にやってきたのか。そして何故当然のようにここに居るのか。不審に思いそう聞くと、「え?」と間抜けた声を漏らし。
「聞いてませんか?」
土「何をだ」
……嫌な予感がする。とてつもなく嫌な予感がする。どうか気のせいであってくれ、と強く強く思う。
恐る恐る聞き返せば。
「私、なんか副長補佐になるらしいんですけど」
土「……」
どうやら俺のそんな願いは、無惨に砕け散ったようで。
土「いや聞いてねぇけどオオオオオオオ!!!」
朝から俺の悲惨な声が、屯所にこだました。そして俺は空かさず部屋から飛び出したのだった。
銀魂!ラッキー食べ物オオオ!!
卵かけられご飯
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パエリヤさん - やばい…やばいです…めっちゃ面白いです… (2021年11月6日 17時) (レス) @page48 id: cc2519b90c (このIDを非表示/違反報告)
ぽんち - すみません…結構前のでしたね…ごめんなさい。お気になさらず (2019年3月20日 18時) (レス) id: 4af8f25fc3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんち - 攘夷がじょういになっていますが、変換ミスでしょうか…?なにかの伏線であれは申し訳ないです!! (2019年3月20日 17時) (レス) id: 4af8f25fc3 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - アカツキさん» あああ!!本当ですね!ご指摘ありがとうございます!!助かりました!!直しておきます!! (2017年5月9日 18時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 題名の【土方十四郎】の郎っていう字まちがっていますよ〜 (2017年5月9日 18時) (レス) id: 83b55b950f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピピコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時:2017年3月22日 14時