キモい in前世 ページ2
突然扉が開いた
それもひどく乱暴に
でもそこには私の大好きな人たちがいた
最近見ていなくてなんだか嬉しくなってしまう
謝ろう
仲直りしよう
少しでも前みたいにできるように
立ち上がろうとした瞬間肩に激痛が走った
『ッッ？！！？！？！』
ナイフが肩に刺さり真っ赤な血が垂れていた
投げたのはきっと
目の前の彼ら
傷口から流れる血なんて気に留めずまたナイフが体に刺さった
『ッッ ...‼? ィ ッヤダァッ! ヤッメ
言葉を言い切る間も無く私の体は蹴り飛ばされた
床に叩きつけられた私の体は
さらに出血し
無機質だった白い床を紅く彩った
「 ＿＿＿＿＿＿____」
彼らが何か言っていたが
それももう聞き取れない
わたし...こんなとこで死ぬのか
何も知らないまま...
だっさいなぁ
自嘲気味に笑った
頑張って耳を機能させて彼らの言葉を聞いた
「俺たちを騙してたんだろ
他の奴らとは違うフリをして
取り繕って
お前
本当キモいな」
ブロンドの髪をなびかせた彼は黒い軍服から
カプセルを取り出し
わたしの口に放り込んだ
おそらく毒
喉には灼けるような痛みが広がり首を抑えてもがいた
それを見て、また吐き捨てるように
キモい
彼らは口々にそういった
それはもがき苦しむわたしに対してか
それとも私という存在に対してのものか
でもそんなことはどうでもいい
裏切った？
取り繕った？
黙れ！！！！
裏切り者！！！！！！！
死んでゆく中で私は声を振り絞り伝えた
さよなら
大嫌いです
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作者名：空に輝くプリン | 作成日時：2019年8月24日 2時
