昔の羽音ツバサ ページ10
羽音ツバサの昔のことを、今回は話そう。
羽音ツバサは、成績優秀だったが友達は少なく、唯一の友達が、夢音ユネだった。
最初に声をかけてくれたのは小学校1年生の頃だ。
まだ幼い二人は歌うのが好きで、いつも帰り道で公園を寄っては歌い、羽音ツバサにとって最高の1年生になるはずだった。
そんな時、ひとりの少女が寄ってきた。
?「あんたさぁ、歌うの好きなん?好きにしては下手くそね♪」
羽音ツバサ「あんた誰?」
星音クイ「あたしの名前は星音クイ。ダンスが好きなんだ。それにしても、歌下手なのに練習して意味があるの?あはは、笑えるわー」
夢音ユネ「ちょっと!」
羽音ツバサ「ユネ、いいよ。ホントのことだ。」
その日から夢音ユネのことを避け始めた。しかし、学校に行くと必ず星音クイがやってくる。教室まで来て歌が下手なことをクラス中にばらまいた。そうして、星音クイを含む何人かが、羽音ツバサをいじめるようになった。
羽音ツバサ「もうやめてよ!私が歌下手なのと、あんたたちがいじめ理由は関係ないはずよ!」
夢音ユネ「もう!ツバサをいじめるならあたしをいじめればいいでしょ!」
夢音ユネが一緒にいじめろと言った日から、羽音ツバサへ向いていたいじめは、夢音ユネへと移った。
しばらくしてからから羽音ツバサは喧嘩を買うように、いじめている人を撃退していった。しかし、星音クイは違った。
星音クイ「アタシが諦めると思う?いつまでもいじめてあげるからね♪」
そういった星音クイはその日から姿を消した。
今となっては最高の歌唱力を持つ羽音ツバサと夢音ユネだが、小さい時から入りたかった事務所のオーディションではなく、このsoda事務所を選んだのには、訳があった。
夢音ユネの親戚だった其田次郎に誘われたからだ。オーディションなしで入れてもらえるという最高の機会だ。オーディションで落ちるよりも先に入れてもらえるならと、夢音ユネと一緒にsoda事務所へ入った。
その時、新しく入ってきたメンバーの中に、星音クイの名前があった。
今では星音クイはもう昔のことを忘れきっているが、羽音ツバサは誰よりもそのことを覚えていた。
今は仲良くしているが、ひそかに恨みを抱えているのだ。
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作者名:ミルク | 作成日時:2013年8月30日 4時