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『嫌な予感はしてたけど……本当に来るなんて』
本日最後の仕中、傭兵さんが血だらけで倒れている
前よりは軽めだが、重症なのには変わりない
前回のことで心配になったので、救急箱を持参してきた
『はいはーい、治療しますね』
よく怪我するので、応急処置は心得ている
『…………よし、できた
傭兵さん、痛くない?輸血する?』
「…………いい。ありがとう」
『!……そっか、初めましてだね』
突然話したので驚いたが、それよりも嬉しかった
この荘園で誰かと話したのが、久しぶりだからかも
『何か飲む?トマトジュース?』
「……水」
『いーよ、はいこれ』
二人で壁に寄り掛かり、水を飲んでいる
『傭兵さん、無茶苦茶ですね』
「…………」
『そんなに私に会いたかったの?』
「……別に」
『…………もしかして、あの時のこと覚えてる?』
「……あぁ」
『……そうなんだ』
あの時転がしたこと、怒ってるかな?
正直痛かっただろうし、傷悪化したって……
『あ、そろそろ帰らないと
送ってあげるから、乗ってちょ』
「…………」
傭兵さんは黙って台車に乗った
そのままゲートに連れていった
『じゃあお帰り、私は後で行くから……?』
気がつけば、傭兵さんに手を引かれていた
『えっ……嘘でしょ?;』
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蟻(プロフ) - めっちゃ好きです、ゆっくりでいいので投稿してくれたら嬉しいです頑張ってください (2020年5月6日 6時) (レス) id: c95bece439 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オーボエ | 作成日時:2020年3月3日 18時