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「というわけで、Aちゃん！トントンのことよろしくー！」
「は、はぁ…」
救急室の扉が開いた音で目が覚め、入ってきたのはトントンとあと一人は…誰だ？綺麗な茶髪で長いまつげ、女顔負けの美人な男だ…
「あの、ごめんなさい…名前を聞いても？」
そういうと、彼はスっと私の手を掴みグイッと一気に顔を近づけてきた。
「俺はオスマンっていうんよ、ええ名前やろ？よろしくAちゃん！」
「オ、オスマンちょっと近いんちゃう？」
「トントンは黙っとって？なぁAちゃん、救急室から出られるようになったら、今度俺の部屋に来てや！とびっきり美味しい紅茶ごちそうするわ」
目の前にいるトントンにお構い無しにオスマンはグイグイと迫ってくる。
「楽しみにしてるわ、あなたの淹れる紅茶」
「きっと気に入るめう〜」
ニコニコと笑うオスマンの笑顔に少し可愛いと思ってしまった女の自分が悔しい。それで、トントンを連れて何をしに来たのだろう？
「それで何かようかしら？」
「あのな、Aちゃんにお願いがあるんよ…トントンのことなんやけど」
「おい！オスマン何勝手に話を進めようとするんや！」
きっと彼の女性経験のなさについてのことだろう
これから同じ組織の仲間としていつまでもこのままじゃ彼も心配なんだろう。
「私でよければ力になるわ、トントン」
「えっそんな、悪いですよ…これは俺だけの問題やし、Aさんを巻き込むわけには…」
「悪いなんて言わないの、困った時はお互い支え合うのが仲間じゃない」
そう言いながら私はトントンに笑いかける
あの時のお詫びも兼ねてだけど…
するとトントンは少し驚きながらも、笑い返してくれた
「ありがとうございます、Aさん」
「ええ、どういたしまして…なら早速敬語をはずしてくださいな？」
「は、はいっ！」
その様子を見ていたオスマンは満足気に微笑んだ。
「ほな、あとはおふたりさん仲良くな〜」
オスマンから部屋から出た後、しばらくしてからトントンも退出した。隣のベッドにいたひとらんはずっと起きていたらしく…
「トントンのこと俺からもよろしく頼むわ」
と一言呟いてまた眠ってしまった
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作者名：みすりー | 作成日時：2018年5月3日 0時
