夜闇に溶けた2人 ． kzh ページ6
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AA - 高校生
闇を抱えている
kzh - 引きこもりニート配信者
夜は外を飛び歩いている
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『はーあ……今日も、ﾀﾋねなかったなぁ…』
私はそこら辺にいる平凡な高校生。
何も特徴もなく普通な人間なのに、学校ではいじめを受けている。
まあ、そのくらいじゃ私もﾀﾋにたいだなんて思わない。
しかし、私には信頼できるはずの家族がいない。
いたはずなのに、両親はある日冷たくなって家に転がっていた。
きっと、ﾀﾋんじゃったんだ。
『……今ならﾀﾋねちゃいそーー、』
今は深夜0時過ぎ。
私に生活はいつのまにかおかしくなっていて、いつも健康重視で20時には寝ているのに、毎日0時になると起きてしまう。
今日はいつにも増して静かな夜だ。
こんな日はいつも近くの廃ビルの屋上に行き、夜空を眺めている。
何故か今日は、成功する気がしてた。
私は屋上の先に立つ。
『あはは、いざ立ってみると、案外怖くないな〜……
なんちゃって……』
私の心は軽く、今にも跳べそうなのに、
足がすくむ。
私は自分の大事にしていたネックレスを外し、ネックレスと一緒に宙に舞う。
終わりって、案外呆気ないんだなーーーーー、
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ふわり……と、浮いた感じがした。
目は強張って開かなくなっていたが、風の音を聞き少しずつ目をあけていく。
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『え……？』
「あ、やっと目開けたな、」
『貴方……誰、』
「…俺は葛葉、」
葛葉、と名乗る彼は誰がどう見ても人間ではなかった。
背中から生えた漆黒の翼に、夜に輝く赤い目。
そして、鋭利な八重歯。
全てがこの世ではありえないことすぎて私はもうﾀﾋんだんだ、と思う。
『すみません、両親に会いにいくので、離してもらっても？』
「…はぁ？お前、まだ会いに行けるとでも思ってんのか」
『いや、行けるも…何も、私はもうﾀﾋんだんですし……』
「いい加減、現実を見ろ。
お前はまだﾀﾋんでねぇよ」
『え、』
「というか、
俺がﾀﾋなせねぇ」
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作者名：おあ | 作成日時：2024年3月2日 19時
