もうひとつの夢見草ー山崎大輝に妹がいてー［山崎大輝］［ツキステ。］ (ページ8)

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7話「顔合わせ③」大輝side ページ8

「修斗くん、ちょっと聞いてくれる？」
「お、おう。いいけど。なんだよ、急に」
咲輝の手を握り、俺はゆっくり話し始めた。
「さっき瑠尉くんが言った通り、咲輝は双子なんだ。」
修斗くんは何も言わず、聞いてくれていた。
「咲輝の姉、唯輝って言うんだけどね。唯輝は生まれつき手足に麻痺があって地元で車椅子で生活してるんだよ。はい、写真。」
「なんだ…2人ともただならぬ雰囲気だから何かと思ったら…唯輝ちゃんも可愛いじゃん。"障害なんて関係ない"なんて軽々しいことは言えない。でも、咲輝ちゃんだって唯輝ちゃんだって、大輝にとっては可愛い妹だろ？それでいいんじゃん？咲輝ちゃんにとっても唯輝ちゃんは大好きな姉ちゃんなんだろ？写真見ればわかる。」
「修斗くん」
「修斗さん」
「ね？言ったでしょ？」
瑠尉くんがそう笑顔で言った。
「なあ咲輝。兄ちゃんさ、もう咲輝のことも唯輝のことも言っていい気がするんだ。」
「うん、私もそう思う」
「なになに？、まだなんかあんの？」
「いや、俺もこれ以上は…」
「この話には続きがあるんです。2人には生まれつき心臓疾患とアスペルガー症候群っていう自閉症スペクトラム障害っていうのを持ってるんだ。咲輝は、心臓の方はだいぶ良くなって今は服薬だけでもう普通の生活できますけど。唯輝の方はなかなか。」

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